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By OnInnovation

Windowsで世界のコンピューター事情を一変させ、現在は慈善団体のビル&メリンダ・ゲイツ財団の活動に力を入れるビル・ゲイツ氏は、その日の緊張をほぐすために毎日寝る前に行っている2つのことがあるとのこと。しかも、それらの行為は科学的にも裏付けがあるようです。

2 science-backed things Bill Gates does to unwind

http://www.cnbc.com/2017/03/31/2-science-backed-things-bill-gates-does-to-unwind.html

◆1:皿を洗う

大富豪であるゲイツ氏であれば身の回りの世話をしてくれるスタッフを雇うことなどなんの障害もないはずですが、ゲイツ氏は自分と家族が食事の時に使った食器を自ら洗うことを楽しんでいるとのこと。ゲイツ氏が把握しているかどうかは不明ですが、皿洗いという行為には、心を落ち着かせる効果があるという研究結果が発表されています。



By Ignat Gorazd

フロリダ州立大学の研究チームによる論文では、食器を洗っているときに周囲に気を向けることができる人物は、ストレスレベルの減少と、ひらめく力の向上が見られたとのこと。これは、温かいお湯の感触と洗剤の香りによって刺激を受けた脳がリラックス状態を喚起しているものと考えられているそうです。

皿洗いがストレス緩和剤となる可能性、どのように洗うのが吉なのか? - GIGAZINE



カリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究では、何も考えずに済む作業をタスクを行うと、脳はとりとめもないことを考え始め、画期的な問題解決策を導くことにつながるという結果も出ています。また、セントラル・ランカシャー大学の研究では、携帯電話のアドレス帳から電話番号をひたすらコピーするという「退屈な」作業を行った被験者はその後、創造性の高い考え方ができるようになったという結果も出ています。皿洗いもこの範疇に含まれるタスクと考えられ、脳をリラックスさせる効果があるといえるとのこと。

◆2:読書をする

「本の虫」であることを自認するゲイツ氏らしく、もうひとつの方法は「読書をする」というもの。ゲイツ氏は毎晩必ず、例え時間が遅くなったとしても1時間の読書時間を設けており、「眠りに落ちる流れに組み込まれている」とシアトル・タイムズのインタビューで答えています。



By Ryan Hyde

ゲイツ氏は、一般の約10倍となる「年間50冊」を読破するという読書家で、毎年の終わりにはその年に読んだ本で印象に残っているものを推薦していることもよく知られています。

ビル・ゲイツが選ぶ「2016年に読んだ記憶に残る5冊の本」 - GIGAZINE



アメリカのNational Sleep Foundation (国立睡眠財団)によると、寝る前に本を読むことには心のストレスを解消し、体に眠る準備を行わせる効果があるとのこと。また、ペンシルベニア大学医学大学院のPhilip Gehrman精神医学博士によると、睡眠前の読書はスマートフォンの画面を見るよりもはるかに良いとのこと。その理由はよく知られているとおり、ディスプレイから発される光によって脳が起きた状態におかれるためです。

また、読書には「キャリアを向上させる」という別の利益も存在しているとのこと。心理学者のKeith Stanovich氏は、「『スマートである』ことが『高い語彙力を持っていること』や『世界に対する広い知識があること』であるとすれば、読書によって人はスマートになることができます」とアメリカ国立医学図書館のサイトで発表しています。