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「コレってどうなの?」がわかる。気になるデジタルグッズの深堀りレビュー。今回は、富士フイルムのミラーレスカメラ『FUJIFILM X-T20』を使い倒します!

 

富士フイルム

FUJIFILM X-T20 ズームレンズキット

※付属レンズ『XF18-55mmF2.8-4R LM OIS』

実勢価格:14万3630円



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Side



Bottom

【基本スペック】

有効2430万画素、APS-Cサイズ X-Trans COMSIII センサー、3.0型チルト式タッチパネルディスプレイ、4K動画記録対応

『FUJIFILM X-T20』ってどんなカメラ!?

タッチパネルAFや4K動画機能を新たに搭載したミラーレスカメラ



2015年に発売された『X-T10』の後継機にあたり、基本デザインを継承しつつ、機能と操作性、画質を高められているのがこの『X-T20』。中でも注目は、同社Xシリーズのミラーレスカメラ上級機では初めてタッチパネルに対応したこと。画面上の好きな位置をタッチすることで、AF測距点を素早く選択できるほか、タッチショット機能によって即座に撮影が行える。しかもAFには、最大325点もの測距点を持つインテリジェントハイブリッドAFを搭載。これは上位モデル『X-T2』から受け継いだもので、スピードと精度、動体追従性が進化している。被写体に応じて、AF-Cモードの動作特性を5つのモードから選択することも可能だ。

新機能としては、重厚なモノクロ表現が行える「ACROSモード」、フィルムの粒状感を疑似再現する「グレインエフェクト」、電子シャッターによる毎秒14コマの高速連写などを搭載。動画は最大4K/30P記録に対応し、フィルムシミュレーションを生かした動画撮影も行える。

【2430万画素のX-Trans CMOS IIIセンサー】



▲撮像素子には、ローパスフィルターレスによる精密描写が特徴の「X-Trans CMOS III」センサーを搭載。2430万画素に高画素化され、解像感が向上している。

【動く被写体をしっかり捉える新AFシステム】



▲被写体の動きに応じて、AF-Cモードの動作特性を5歩ターンから選択できる。像面位相差AFのエリアは約230%拡大。測距点は最大325点へと強化された。

『FUJIFILM X-T20』の操作性をチェック



【露出補正ダイヤルに「C」が追加】



▲露出補正ダイヤルにCポジションが追加され、AutoとControlのモード切り替えができるレバーも搭載。



▲前面と背面の2カ所にコマンドダイヤルがあり、各種のパラメーター変更やメニュー操作が素早く行える。

【チルト可動&タッチパネルモニターを搭載】



▲液晶モニターは、引き続き上下可動するチルト式を採用。上位機『X-T2』とは異なり、横方向には動かない。



▲静電容量式のタッチパネルを搭載。AFエリア選択のほか、タッチショットや拡大再生、コマ送りなどが行える。

【カスタマイズも可能な視野率100%のEVF】



▲約236万ドットの有機ELファインダーを搭載。内部に表示する各種情報は、表示のON/OFFを細かく設定できる。



▲フィルム交換の感覚で色調を選べるフィルムシミュレーションは15種類を用意。静止画/動画の両方で使える。

『FUJIFILM X-T20』の画質をチェック



【有効2430万画素センサーの精細感】



▲ビルの小さな窓まで正確に描写。やや逆光気味の条件ながら、ハイライトは白とびせず、階調を滑らかに表現できた。※画像クリックで拡大画像が開きます。

【タイミングを逃さない快適AF】



▲スピーディーなAF性能を生かして、鳩が飛び立つ瞬間をスナップ。こうした動体撮影にストレスは感じない。※画像クリックで拡大画像が開きます。

【薄暗いシーンに強い低ノイズ性能】



▲光量の乏しいトンネル内にて感度ISO1000で撮影。細部を拡大表示にしても不自然なノイズは見られない。※画像クリックで拡大画像が開きます。

使い倒しインプレッション

クラシックな外観デザインと最先端技術が融合



『X-T20』を手にしてまず惹かれたのは、「これぞカメラ」といわんばかりのクラシックテイスト漂う端正なボディデザインだ。台形のファインダー部を中心にして左右のバランスが取れた形状は、昔ながらの一眼レフを連想させ、撮る人にも撮られる人にも親近感を与えてくれる。しかも、絞りとシャッター速度、露出補正、ドライブモードのそれぞれに専用のダイヤルを搭載。ダイヤルに刻まれた数値を目で見ながら動かすアナログ感によって、カメラを操作している実感がダイレクトに味わえ、おのずと撮影意欲が高められる。

こうしたデザインと操作性の基本部分は前モデル『X-T10』から受け継がれたもの。そのうえでタッチパネルの採用や各種レスポンスの高速化によって、操作全般の使い勝手が向上している。特に、液晶上のタッチパネルで素早く測距点を選択可能になったことと、バッファメモリが強化され、連写後の待ち時間が気にならないレベルに短縮されたことがありがたい。さらにメニューUIが改良された点も見逃せない。撮影関連のメニューは、画質やフォーカス、動画といった項目別に分類され、詳細機能へのアクセスがいっそうスムーズになった。自分にとって使用頻度が高い項目のみをマイメニューとして登録できる点も便利だ。

一方で気になった点は、グリップ部の膨らみが小さくホールド感がややもの足りないこと。小型軽量を優先しているため、仕方がない部分かもしれない。気になる人はオプションの外付けグリップやレザーケースを装着して対処するといいだろう。

画質については、遠景の細部までをくっきりと描くディテール表現力を実感できた。上位機『X-T2』と同等となる2430万画素センサーの恩恵だろう。高感度ノイズの少なさや肌色再現の美しさなど、同社製品の特徴もこれまで通り健在だ。

上位機『X-T2』との主な違いは、防塵防滴やダブルメモリーカードスロットに非対応な点。加えて、最高シャッター速度や連写速度、ファインダー倍率、チルト可動の方向などにも差がある。ただ、センサーやエンジンは同等であり、『X-T20』のコストパフォーマンスは非常に高い。携帯性を重視しつつ、広角から望遠までの多彩なXマウントレンズを楽しみたい人におすすめだ。



▲美しいボケ表現が楽しめる新発売のレンズ『XF50mm F2 R WR』は、標準ズームの次に買う1本に好適だ。※画像クリックで拡大画像が開きます。

結論

【ここが○】

・素早く操作でき、電源オフでも値を確認可能な各種のアナログダイヤルが快適。

・エントリー機ながら比較的切れ味の鋭いシャッター音。無音での撮影も可能だ。

・好きな項目を表示できるマイメニューを搭載。カスタマイズするほど利便性向上。

【ここが×】

・ホールド感が不足。Fnボタンや電源は小さすぎて窮屈。4K動画は最長10分まで。

小型ボディ&アナログダイヤルでマニュアル操作も快適に楽しめる



ボディの質感や剛性感、および連写などレスポンス面では上位モデル『X-T2』に及ばないものの、匹敵する画質とAF測距点を備え、より低価格&小型軽量ボディを実現したことは大きな魅力。絞りやシャッター速度のマニュアル操作をこれから勉強したい入門者にもうってつけだ。



【SPEC】

サイズ:W118.4×H82.8×D41.4mm(最薄部31.9mm) 重量:383g(付属充電池およびメモリーカード含む) 撮像素子:APS-Cサイズ X-Trans CMOS 轡札鵐機次〕効画素数:2430万画素 レンズマウント:FUJIFILM Xマウント ファインダー:0.39型有機ELファインダー(約236万ドット、視野率100%) 背面液晶:3.0型チルト式タッチパネル 最大記録サイズ:6000×4000ドット(静止画撮影)、2160ドット×9600(縦パノラマ撮影)、3840×2160ドット(動画撮影、29.97p) ISO感度:ISO200〜12800(拡張モード:ISO100/25600/51200) 通信機能:Wi-Fi

文・作例/永山昌克 製品撮影/松浦文生

※『デジモノステーション』2017年5月号より抜粋

関連サイト



『FUJIFILM X-T20』製品紹介ページ

富士フイルム公式サイト

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