池に消えたグリーンジャケット。2016年「マスターズ」。大会連覇の偉業に挑んだジョーダン・スピースはアーメンコーナーの真ん中で絶望のどん底にいた。2位に4打差をつけて迎えた12番のパー3。ピンまでは150ヤードを狙ったティショットは、レイズクリークに消えた。

「そのあとは何をすべきか分からなかった。ドロップゾーンに戻ることもできたけど、65ヤードのダウンスロープがイヤで80ヤード地点から打った。何が起きたのか分からないけど、大きくダフってしまった…」。打ち直しの3打目もハザードに消えて、スコアカードに刻まれた“7”。「最低でも5であがれば…」という言葉もむなしいだけだった。
スピースにとってもマスターズは、ほかの多くの選手と同様に大きな意味を持つ大会だ。忘れきれない敗戦のあとだからこそ、見えてくるものがある。初めてグリーンジャケットに迫った2014年大会のように。目前に迫った今年のゴルフの祭典へ、24歳はどんな思いを語るのか。2回にわたるALBA独占インタビュー。

・マスターズはどんな大会ですか?
世界で一番好きな大会。オーガスタナショナルGCは一番好きなコースだし、子どもの頃から見ていて、その歴史や、グリーンジャケットの表彰式もそうだし、ゴルフにとって特別な大会。とてもユニークで、いつか勝ちたいと思っていた大会でそれが実現した。2015年大会はとても特別な日だったし、もっともっとそういう経験をしたいと思っているよ。
・初めてオーガスタに行った時を覚えている?
マグノリアレーンを通って、テレビ放送のイントロでいつも流れていたのは知っていたけど、実際に通ってみると知らないことが多かった。ドライビングレンジがあったり、その逆にはホールがあったり、メンバー専用の練習場があったり。本当にマスターピースだね。あのクラブハウスを見た瞬間は鼓動が速くなったし、実際の大会よりだいぶ前に練習ラウンドをしたけど、「ここでプレーするんだ」という、現実にマスターズに来ることができたんだという印象が強かった。
・マスターズで勝つということ
出るだけでなく、勝つことが小さい頃からの夢だった。12歳か13歳の頃の音声メッセージでも残っているくらい。マスターズ優勝はいつもボクのゴールだった。
(2015年)勝ったとき、自分が勝つんだということを知って(2位に4打差)18番グリーンに上がっていったので、ストレスやプレッシャーはそこでは抜けていた。勝ちたいと思っていた気持ちが実際にこみ上げてきて、いろんな感情が出てきたんだ。
家族もいたし、その瞬間を分け合うことができた。(勝った)実感がわいたのは何週間も後だったけど、マスターズに勝つことは他のどんな大会よりもインパクトがあるし、誰にとってもそうなのだろうけど、ボクにとっては特にスペシャルなことだった。
・2014年はバッバ・ワトソンに敗れて2位でした
15年に勝てた一番の理由は、前年の経験が大きいんだ。ハートブレーキングなことだったけど、そこで経験した異様な雰囲気というか気持ちというか、そういうものに耐える経験ができたのが大きい。その気持ちをチカラに変える経験ができたんだ。
特にパッティングでの経験が大きかったし、ショットもそう。ただ、特に変えたのは考え方というか気持ちの持ち方だった。フェアウェイを歩くときに何を考えるかということを15年は変えることができたんだ。それがとにかく大きかった。
第2回に続く「強敵になりそうなのはヒデキ」
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