「F1に迫力がなくなった」と厳しい意見が多く見られたことから、2017年のレギュレーションでは「1周あたりラップタイムを5秒速くする」ことを目標とした車両規則の改定が行われました。マシンを路面に押しつけるダウンフォースを生む空力パーツの変更や、タイヤ幅の増加などで運動性能が格段に上がったという2017年マシンの走りを、同じコースを走った2016年マシンのデータと比較したムービーが公開されています。

F1 2017 v 2016: G-Force Comparison - YouTube

今回の比較に使われたのは、3月24日(金)に開幕したオーストラリがGPでメルセデスF1チームのルイス・ハミルトンが見せた走り。同じチームのマシンでドライブした昨年のデータを使い、主要なコーナーでのGフォースのかかり具合を数値で比較しています。



ホームストレートを走り抜け、ターン1(1コーナー)に向けてハードブレーキング。この時にかかった減速Gは……



なんと最大で6.3G。2016年の4.6Gを大きく上回っています。一般的な乗用車がブレーキングでさせる最大のGは1Gがやっとといわれていますが、2017年のF1マシンはその6倍以上のブレーキングパワーを持っていることになり、実際にF1マシンの走りを体験した一般ドライバーが「壁にぶつかった」と思ったというのも無理はありません。



続くターン3での減速Gは5.1G。これは昨年度と同じ数値。



そして次の右コーナー・ターン4では……



5.2Gのサイドフォースを記録。純粋なコーナリングで生まれるGフォースにおいても、2017年マシンは去年のマシンを上回っているようです。



ターン6では、昨年を0.2ポイント上回る3.2G。



さらに、コース随一の高速コーナーであるターン11では、コーナリングフォースで6.5Gを記録。マシンにスピードが乗ることでダウンフォースも増加しており、昨年に比べてコーナリングスピードが30km/hも増加したといわれています。



そして一周を締めくくる最終コーナー。ホームストレートにつながる右の直角コーナーをほぼアクセル全開でクリアする際には4.0Gのコーナリングフォースが発生しています。



このように、2017年マシンはコースのほぼ全域で、ブレーキングとコーナリングの両面で2016年マシンよりも大きなGフォースを発生させていることがわかります。ちなみに予選でのトップタイムは、2016年はルイス・ハミルトン(メルセデス)の1分23秒837で、2017年は同じくルイス・ハミルトン(メルセデス)がマークした1分22秒188で、1秒649もタイムを短縮しています。