インド北部スリナガルの南東115キロにある氷河を歩くヒンズー教徒(2011年6月29日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】インド北部ウッタラカンド(Uttarakhand)州の裁判所は先月31日、ヒマラヤ(Himalayan)山岳地帯の環境保護への取り組みを拡大するため、この地域の氷河や湖、森林を生きた存在とみなし、「法人」として認める判断を下した。

 生きた存在としての法的地位を与えられた氷河は、ガンジス(Ganges)川の水源であるガンゴートリー(Gangotri)氷河と、ヤムナ(Yamuna)川の水源であるヤムノートリー(Yamunotri)氷河。いずれも危機的なペースで縮小が進んでいる。

 同州の裁判所は、「この2つの氷河の権利は人間の権利と同等とされ、その存在に対する被害は人間への被害と同等に扱われるものとする」と述べた。また、滝や草原、湖、森林を含むヒマラヤ山岳地帯の環境にも「生きた存在」としての法的地位を適用するとした。

 ガンジス川とヤムナ川は、国民の大多数を占めるヒンズー教徒から聖なる川とされ、飲料水の水源としてだけでなく、沐浴(もくよく)や散骨にも利用されている。

 同州の裁判所は今回の判断に先立つ3月20日には、この2本の川についても、保全のために「生きた存在」としての法的地位を与えられるべきとの判断を示している。

 ニュージーランドでは先月、同国で3番目に長く、先住民マオリ(Maori)が先祖の代から神聖な川と位置付けているワンガヌイ川(Whanganui River)を「生きた存在」と認める法案が可決されている。
【翻訳編集】AFPBB News