米ワシントンD.C.のホワイトハウスで、搭乗する大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」に向かって歩くイヴァンカ・トランプ氏(右)とジャレッド・クシュナー氏(2017年3月3日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米ホワイトハウス(White House)は3月31日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権幹部27人の資産を公開した。同政権の官僚がこれまでの米政権では見られなかった莫大(ばくだい)な資産を所有していることが明らかになった。

 トランプ大統領の長女イヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)さんと夫のジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)氏は公職にありながら約7億4000万ドル(約820億円)に上る不動産やビジネス投資の資産を有している可能性が判明し、利益相反の疑いを向けられている。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)の分析によると、政権入りした時点の27人の資産を合計すると少なくとも23億ドル(約2560億円)に上ることが判明した。

 トランプ政権はすでに米史上最も裕福であると考えられていた。米ブルームバーグ(Bloomberg)は、同政権の閣僚と政権幹部の資産合計額を約120億ドル(約1兆3000億円)と推定している。

 米首都ワシントン(Washington D.C.)のホワイトハウスの近くにあり、トランプ大統領が2013年に連邦政府と賃貸契約を結んだトランプ・インターナショナル・ホテル(Trump International Hotel)からの収入は、イヴァンカさんにとって利益相反になる懸念があるという。

 識者によると、トランプ政権に取り入ろうとする団体や外国政府が同ホテルを利用する可能性がある。トランプ大統領はこれまで、外国政府関係者が同ホテルに宿泊することで得られた利益は米財務省に寄付すると発言していたが、その発言通りにしているのかどうかは明らかになっていない。

 トランプ大統領の上級顧問を務めるクシュナー氏とイヴァンカさんは、2億4000万〜7億4000万ドル(約270億〜約820億円)と推定される投資資産からの収入を現在も受け取っているという。

■資産は「各自の能力の結果」

 先月29日、大統領を補佐する連邦政府職員に無給で就任すると発表していたイヴァンカさんは、トランプ・インターナショナル・ホテルの持ち分を保持し続けるという。クシュナー氏の資産開示資料によると、イヴァンカさんが保持する同ホテルの株の価値は500万〜2500万ドル(約5億6000万〜約28億円)程度とみられており、イヴァンカさんには2016年1月から2017年3月までの間に同ホテルから賃貸料やロイヤルティーとして100万〜500万ドル(約1億1000万〜約5億6000万円)の収入があった。

 また今回公開された文書によると、クシュナー氏は政権入りの際に一族の不動産ビジネスに関連する200以上の企業などの幹部職を辞したが、自身の父親と共同経営していたビジネスからの利益は受け取り続けるという。

 自身も巨額の資産を持つトランプ大統領は大統領選の期間中、自分は労働者階級の米国人のために戦うと主張していたが、ホワイトハウスは31日、トランプ政権幹部の資産は各自の能力の結果だと述べた。

 290万〜660万ドル(約3億2000万〜7億4000万円)の資産を保有しているとみられるショーン・スパイサー(Sean Spicer)大統領報道官は、トランプ大統領の顧問たちは「この国のおかげで非常に恵まれ偉大な成功を収めたが、政権入りするために多くの資産を手放している」と述べた。
【翻訳編集】AFPBB News