改憲に反対する暴徒に放火されたパラグアイの首都アスンシオンの国会議事堂(2017年3月31日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】パラグアイで3月31日、現行憲法が禁じている大統領の再選を可能にする改憲案が上院で可決された。これを受けて首都アスンシオン(Asuncion)で改憲反対派の群衆数百人が警察の機動隊と衝突し、改憲反対派が逃げ込んだ野党の拠点で野党青年組織のリーダーの男性(25)が死亡した。警官に銃撃されたとみられている。

 右派の現職オラシオ・カルテス(Horacio Cartes)大統領は2018年の大統領選への立候補を可能にする憲法改正を目指している。

 改憲反対派の野党指導者は、独裁体制の復活に道を開きかねない「国会のクーデター」だとして上院での採決を批判。31日夜には可決に強く反発した群衆が暴徒化して国会議事堂を襲撃し、議員の事務所を荒らしたり、建物に火を放ったりした。当局によるとこの騒乱で議員3人を含む約30人が負傷した。警察は未成年者を含む211人を拘束したと発表した。

 野党・真正急進自由党(PLRA)のエフライン・アレグレ(Efrain Alegre)党首は、同党の青年組織のリーダー、ロドリゴ・キンタナ(Rodrigo Quintana)氏(25)が、警察がアスンシオンにある同党の拠点を捜索した際に警官に撃たれて死亡したと語った。キンタナ氏が1日未明に殺害される場面が防犯カメラの映像に映っていた。

 アレグレ氏によると、警察は改憲反対派が逃げ込んできた同党の拠点を捜索していた。内務省はキンタナ氏が警官の発砲で死亡した可能性があることを認め、徹底調査の上、責任を負うべき者に法の裁きを受けさせるとしている。

 この事態を受けてカルテス大統領は1日、タデオ・ロハス(Tadeo Rojas )内相とクリスプロ・ソテロ(Crispulo Sotelo)国家警察長官を更迭した。

 改憲案は下院でも可決される必要があるが、1日に予定されていた下院の採決は延期された。上下両院で可決されれば3か月以内に国民投票が行われる。
【翻訳編集】AFPBB News