チョイ足しがコツのキヌア

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【あさイチ】(NHK)2017年3月28日放送

「イチおし スーパーフード・キヌア」

今回の「イチおし」は、国連が「飢餓を救う奇跡の穀物」とたたえ、NASA(米航空宇宙局)が「宇宙食」として飛行士に持たせた南米産のスーパーフード「キヌア」。番組では何度か紹介し大好評だった企画を、再構成し伝えた。

栄養価が高いのは分かっているが、どう料理したらいいかわからない、という悩みに応えるため、在日ペルー大使公邸にお邪魔し、大使夫人のクリスティーナ・エスカラさん直伝の伝統的調理法や栄養に関する最新研究も紹介した。

ドレッシングの秘密はインカ伝来の果汁と油

リポーターの雨宮萌果アナ「キヌアは、アンデス地方に生育しているホウレンソウの仲間の種で、雑穀です。現地の人はスープに入れたり、ジュースに混ぜたりして食べます。女性の美肌効果もあって、ほら、大使夫人のクリスティーナさんも美しい方です」
MCの井ノ原快彦「原型がキレイだからじゃないですか」

エラルド・エスカラ大使が「日本で出回っているのは白、赤、黒の3種類ですが、ペルーには1000種類以上があります。大変おいしいですよ」と説明した。クリスティーナさんが、さっそくキヌアの調理方法を指南する。まずは、下ごしらえの方法だ。

クリスティーナさん「最初に3回水を変えて洗います。これで外側のサポニンの苦味が取れます。キヌアの1.5倍の水に塩を少々入れてゆで、沸騰してからは弱火にして15分で完成です。これにコーンやトマト、レタスと混ぜれば美味しいサラダになりますよ」

キヌアのゆで方をおさらいすると、次のとおりだ。

【キヌアのゆで方】

(1)材料:乾燥キヌア(カップ1)、水(カップ1と2分の1)、塩(少々)。

(2)キヌアは、水(分量外)を変えながら3回ほど洗う。

※洗うことで外側についているサポニンが取れ、苦みがなくなる。

(3)鍋に(2)のキヌアと水を入れ、強火にかける。沸騰したら弱火に落とし、ふたをして15分ほど煮る。

※密閉容器に入れ、冷蔵庫で3日から4日ほど保存できる。

※冷凍庫では1か月ほど保存できる。

次にクリスティーナさんは、ペルーで一番ポピュラーなキヌア・サラダを紹介した。味の決め手は、ドレッシングに、インカの時代から愛されてきた強い酸味と香りのあるパッションフルーツジュースとサチャインチオイルを使うこと。パッションフルーツジュースの代わりにレモン汁、また、サチャインチオイルの代わりにオリーブ油でも作ることができる。サチャインチオイルは植物のタネから搾ったオイルだ。作り方をおさらいすると――。

【キヌアのサラダ】

(1)材料:ゆでたミックスキヌア(300グラム)、とうもろこし(ゆでたもの・30グラム)、トマト(30グラム)、豆(水煮・30グラム)、オリーブの実(タネを抜いたもの・30グラム)。アボカド(30グラム)、ベビーリーフ(20グラム)

(2)ドレッシングの材料:サチャインチオイル(※なければオリーブ油でも可・大さじ2)、パッションフルーツジュース(※なければレモン汁でも可・大さじ2)、はちみつ(大さじ1)、塩(適量)。

(3)トマト、きゅうり、オリーブの実、アボカドは、1センチ角に切る。

(4)ゆでたミックスキヌアに、とうもろこし、豆と(3)を入れて混ぜる。

(5)(4)にベビーリーフを入れて混ぜる。

(6)(2)の材料を混ぜて、ドレッシングを作る。

(7)(5)のサラダに(6)のドレッシングをかけ、あえる。

朝の和食でご飯・みそ汁・納豆にチョイ足し

スタジオにキヌアに詳しい料理研究家の村岡奈弥さんが登場。和食の朝食セットの作り方を紹介した。

村岡さん「キヌアのいいところはチョイ足しができるところです。あまり自己主張しないから、何にでも合うのです。味を吸ってくれるので口の中に調味料が残って、減塩効果もあるのですよ」

村岡さんは朝食のご飯、みそ汁、納豆に「チョイ足し」する方法を紹介した。

【朝の定食のチョイ足し】

(1)キヌアご飯:米1合に対し、乾燥キヌア大さじ2の割合で加える。水加減は、キヌアの体積分の水(大さじ2)を足す。

(2)キヌアのみそ汁:みそ汁1人分に対し、ゆでたキヌア大さじ3の割合で加える。

(3)キヌア納豆:納豆1パックに対し、ゆでたキヌア大さじ2から大さじ3の割合で加える。

また、キヌアは様々な料理にあえると美味しい。村岡さん、キヌアの合わせ酢を作り、きゅうりやめんたいこと合わせる料理も紹介した。基本ベースの「合わせ酢」からおさらいすると――。

【キヌアの合わせ酢】

(1)材料:酢(50ミリリットル)、だし(30ミリリットル)、薄口しょうゆ(大さじ2分の1)、塩(少々)、砂糖(大さじ1)、削り節(ひとつかみ)、ゆでたキヌア(大さじ5)。

(2)鍋に、酢・だし・薄口しょうゆ・塩・砂糖を入れ、ひと煮立ちさせる。

(3)(2)に、削り節を入れ、火を止める。削り節が沈んだら、こす。

(4)(3)の粗熱が取れたら、ゆでたキヌアを加える。

【たたききゅうりとキヌアの合わせ酢】

(1)材料:キヌア土佐酢(適量)、きゅうり(2本)、しょうが(すりおろす・小さじ1)、ごま油(適量)、塩(少々)。

(2)きゅうりは、塩ずりし、麺棒などでたたいたら、乱切りにする。

(3)(2)に、塩をふり、水けが出てきたら拭き取る。

(4)(3)としょうがをあえ、ごま油をふる。

【キヌアのめんたいドレ】

(1)材料:ゆでたキヌア(大さじ4)、めんたいこ(大さじ4)、塩(少々)、エクストラバージンオリーブ油(大さじ2)。

(2)ゆでたキヌアに、めんたいこ、塩、エクストラバージンオリーブ油の順に混ぜる。

食物繊維とカルシウムが白米の6倍、鉄分は9倍

番組では、キヌアがいかに健康効果に優れているか、最新研究を紹介した。キヌアの機能性を研究して15年以上になる畿央大学・小西洋太郎教授によると、キヌアの一番大きな特徴は必須アミノ酸のバランスがよいこと。また、鉄分が多いので、貧血気味や月経で鉄分が失われがちな女性にもオススメの食材だという。

小西教授「キヌアの必須アミノ酸やミネラルは、ゆでた時に白いヒゲのように見える胚芽の部分に多く含まれています。ゆでると取れてしまうことが多いので、胚芽も残さず食べることが大切です。ブラジルの研究では、1日20グラムを30日間食べたところ、コレステロールや中性脂肪の低下が認められましたから、1日20グラムを目安にするとよいのでしょう」
井ノ原「20グラムってどのくらいの量ですか」
雨宮アナ「大さじ2杯くらいです。(実際に見せながら)こんなに少なくていいのですよ」

キヌアの健康効果を研究している相模女子大学短期大学部の大迫早苗教授によると、キヌアに含まれる栄養は、白米と比べると次のようにスゴイ。

(1)カロリー・・・・・・白米356キロカロリー、キヌア323キロカロリー(低い)

(2)たんぱく質・・・・白米6.1グラム、キヌア13.4グラム(約2倍)

(3)食物繊維・・・・・・白米0.8グラム、キヌア4.8グラム(約6倍)

(4)カルシウム・・・・白米6ミリグラム、キヌア35.8ミリグラム(約6倍)

(5)鉄・・・・・・・・・・・・白米0.5ミリグラム、キヌア4.5ミリグラム(約9倍)

大迫教授「キヌアを食べる時に、食べ合わせを工夫すると、より効果的に栄養をとることができます。カルシウムの吸収アップにはビタミンDの多い食材がオススメ。たとえば、干ししいたけ、しめじ、きくらげ、さけ、しらす、など。鉄分の吸収アップにはビタミンCの多い食材がオススメ。たとえば、ブロッコリー、小松菜、パプリカ、レモン、いちご、じゃがいも、さつまいも、などです」

甘酒のようにほんのり甘いキヌア・ミルク

番組では最後に、クリスティーナさんが、生後6か月の頃から子どもに離乳食の1つとして飲ませたという「キヌア・ミルク」を紹介した。ほんのりとした甘みと香ばしい香りがあり、乳製品にアレルギーがある人でも飲める植物性のミルクだ。これから暑くなる季節、冷やして飲むとおいしい。

【キヌア・ミルク】

(1)材料:キヌア、水、砂糖(適量)、塩(適量)。

(2)キヌアを水で洗う。

(3)鍋にキヌアと3倍の体積の水を入れ、沸騰してから弱火で15〜20分煮て、ザルに上げる。

(4)ミキサーに(3)のキヌアと4倍の体積の水を入れ、かくはんする。

(5)(4)を布でこしてミキサーに入れ、砂糖・塩を加え、かくはんする。

スタジオでは一同が試飲した。

井ノ原「いけますね。甘酒からアルコール分を抜いたような、ほんのりとした甘味がありますね」