IHIなど日米4社、LCC向け次世代エンジン共同開発へ

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 世界的に台頭するLCC(格安航空会社)。それを背景に、次世代型小型ジェット機のニーズが高まりを見せ、必然的に、新しいエンジンの需要も生まれようとしている。そんな中、IHI、川崎重工業、三菱重工業、そしてアメリカの航空エンジン大手プラット・アンド・ホイットニー(P&W)は、次世代小型航空機向けのエンジンの共同開発を2017年度から開始する。

 現在需要が高まっている次世代型小型ジェット機は、「ナローボディ」とも呼ばれる。通路が一本の旅客機のことだ。(通路が2本のものはワイドボディと呼ぶ)当然、運行コストはワイドボディに比べて安く、必要な乗務員数も少なく、小さな機体に多くの座席を入れ、ローコストで運用することが至上命題のLCCにとっては極めて魅力的な製品だ。

 2030年代にはナローボディの次世代機が就航に入ると見られ、現在、ナローボディの需要の4割は、LCCが占めているという。

 ちなみに、現行の最新鋭旅客機で主流のエンジンは、2種類ある。ひとつは、ボーイングの「B737MAX」などに搭載される、「LEAP」。もうひとつは、エアバスの「A320neo」などに搭載される「PW1100G-JM」だ。P&Wと、日本勢が開発したものである。現状では、ほぼこの2種のエンジンが需要を分け合う形となっている。

 さて。では、今回の共同開発についてである。この4社は、これまでもエンジン開発で協力してきた実績がある。そこで、次世代小型機の分野でも、協力を続けていくことに各社が合意した、という形だ。

 日本勢は、新素材の開発、投入による性能の強化を得意としている。それが日本の技術の強みである。今回の開発にあたっても、少なくとも1割の燃費削減を実現し、競争力を確保していく狙いだ。

 日本企業が得意とする新素材開発とは、たとえばセラミック複合材(CMC)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などといったものである。これらにより、部品の軽量化や、耐熱性の向上を図ることができるのだ。

 開発費は、総額で1,000億円台となる見通しである。