まさに千両役者! 写真:徳原隆元

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[J1リーグ 5節]ジュビロ磐田 3-1 清水エスパルス/2017年4月1日/エコパ

  静岡ダービー史上3位となる4万491人を集めた注目の一戦。その熱い視線を誰よりも集めた主役の中村俊輔の左足から、磐田の3ゴールが生まれた。
 
  開始6分、ホームスタンド寄りの右サイドからの約25メートルのFKに森下俊がダイビングヘッドで合わせて先制。37分、逆のバックスタンド側で1点目よりもやや遠い位置からの再びFK。精度の高いキックがゴール前の混戦を招き、ムサエフが右足を振り抜き2点目が決まる。
 
 そして後半開始直後の48分、中央でボールを持ち運んだ中村がペナルティエリアの右に抜けた川又堅碁にスルーパス。川又の中央への折り返しを、川辺駿がしっかりコントロールし、GK六反勇治の動きを見切りシュートを突き刺す。相手のメンタルにも大きなダメージを与えた3点目となった。
 
 全ゴールに10番が絡んだ。そしてこの日のダービーで、磐田にいて、清水にいなかったのが、中村のように試合を決定付ける存在だったと言えた。
 
 試合後、中村はその3ゴールの中で「一番好きなのは、1点目」と振り返った。
 
「(森下俊が)キックが来ると信じて、ゴール前へ走って飛び込み、しっかり相手をブロックしながら一歩前へ出て押し込んでくれた。そこには『信頼』がある。蹴り甲斐を感じるゴール。その意味では、3点目も良い形だった。2点取れたことで、相手が出てきていて、上手くボールを回して決められた」
 
 試合直後のスタジアムでのヒーローインタビューでは、「決めてくれた選手が良かったし、上手かったから」と謙遜したが、この勝点3は「バスに乗っている時からたくさんの方が来てくれているのが見えて、気持ちが高まった。まさにサポーターが勝たせてくれた」と観客のバックアップに感謝し、磐田でのホーム初勝利を喜んだ。
 
 次は4月8日の6節、アウェーで横浜と対戦する。「磐田の中村俊輔」が、横浜に乗り込むのはもちろん初めて。すでにその左足とともに”信頼”が培われつつある磐田の力を、一丸となって見せつけたい。
 
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)