韓国大統領選に向け候補者選びが本格化。中道・保守陣営は支持率トップを走る最大野党「共に民主党」の文在寅前代表に対抗する二極対立構図をつくれば逆転もあり得るとみて、模索している。写真は韓国選挙の報道。

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5月9日の韓国大統領選に向け、各党の公認候補選びが本格化している。最大野党「共に民主党」では、各種世論調査で支持率トップを走る文在寅・前代表が選ばれる見通し。中道・保守陣営では文氏との一騎打ちの二極対立構図をつくれば逆転もあり得るとみて、調整に動き始めた。

聯合ニュースによると、世論調査会社のリアルメーターが30日に発表した次期大統領選有力候補の支持率調査で、文氏は35%台を回復し、13週連続首位を独走。第2野党「国民の党」の安哲秀・前代表は17.4%で、10カ月ぶりに2位の座に返り咲いた。

「共に民主党」は27日に全羅道で初の地域別の予備選を実施。文氏が60.2%を得票して圧勝した。同党は4月3日まで予備選を行い、合計で過半数を得票した候補者が出れば公認候補が決まるが、聯合ニュースは「文氏は最大の勝負どころとされる全羅道で過半を超えたため、決選投票を行わず、予備選を突破する可能性が高くなった」との見方を示した。

これに対し、東亜日報は「国民の党や自由韓国党(旧セヌリ党)内の非朴槿恵氏系、旧セヌリ党から分かれた正しい政党などは、連帯することで共に民主党候補との二極対立構図をつくることを構想している」と報道。「国民の党、自由韓国党、正しい政党の大統領選候補を選出し、大統領候補登録日(4月15、16日)までに候補一本化に向けた『トーナメント』を実施するというシナリオだ」とも伝えている。

3党候補の一本化に関しては待望論が少なくなく、保守系の朝鮮日報は「韓国大統領選、土壇場で逆転はあるのか」とのコラムを掲載。「中道・保守陣営は唯一逆転できるシナリオとして、共に民主党以外の候補・政党の連帯を描いている。3党候補が劇的に手を結び、文氏との一騎打ちの構図を形づくれば、土壇場での逆転もあり得るとの考えだ」と報じた。

この中で同紙は「勢力が弱い二つの陣営が連合し、強者を倒した代表的な事例」として、明治維新の際の「薩長同盟」に言及。「薩長同盟は不可能と思われた両勢力の連帯を実現した交渉の結果だ」と強調した。

さらに、「不可能とされた合意を引き出した人物が日本の近代を切り開いた英雄として慕われる坂本龍馬だ。彼が双方を行き交い語った『まずはもう一度会ってほしい。そして、半歩だけ譲歩してほしい。後は自分が引き受ける』という言葉が印象的だ」と紹介。

「さまざまな状況からみて、3党の連帯が実現するには険しい峠を越えなければならない。2陣営の連携でさえ難しいのに、考えが異なる3つ以上の陣営をまとめなければならないからだ」としながらも、「主な政治家は故障した大統領制を修正するため、分権型憲法改正、反覇権の名分を掲げ、各陣営を説得できなければならない」として、3党に連携を呼び掛けた。(編集/日向)