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SDカードサイズのシングルボードコンピューター「Intel Edison」を使って、Linuxが動くマッチ箱サイズの小型コンピューターを作ろうというチャレンジが始まっています。

The Intel Edison: Linux Maker Machine in a Matchbox | Linux.com | The source for Linux information

https://www.linux.com/learn/intro-to-linux/2017/3/intel-edison-linux-maker-machine-matchbox

超小型Linuxマシンを作ろうとしているのは、ベン・マーティンさん。Intel EdisonはIoT時代にぴったりのワンボードコンピューターで、サイズは横35.5mm×縦25mmと、ほぼSDカードサイズ大の小型コンピューターです。CPUはデュアルコアのIntel Atom、1GBメモリ、4GBストレージを搭載し、Wi-Fi・Bluetoothチップも搭載しています。IO関係は裏面のコネクタに集約されています。



Edison単体では取り扱いが難しいので、SparkFun ElectronicsのEdison用アウトボードを使って、ストレージを増強したりプログラムを書き込んだりします。ただし、一番右のディスプレイは画面が見えるように一番上に重ねる必要があるそうです。



EdisonはArduinoなどの一般的なシングルボードコンピューターと違い、1.8Vで駆動します。Edisonは直接電源を供給することはできないので、SparkFunのベースブロックと呼ばれる基板を使っているとのこと。



Micro-USBポートを使ってLinuxマシンと接続し、「dmesg」コマンドを打ち込んでコンソールの場所を確認。デフォルトではパスワードの設定はなく、コンソールに入るだけでOKとのこと。EdisonのonチップストレージはLinuxやアプリをインストールするのに十分なスペースを確保できるサイズでパーティションが切られており、Debianを切り替えることも簡単です。



Yoct Linuxを使う前に、最新版ファームウェアに更新するのがオススメとのこと。Intel Edisonセットアップウィザードでファイルを手に入れられます。



Intel Edisonセットアップウィザードでは、Linuxディストリビューションの更新、ルートパスワードの設定、Wi-Fi接続設定などの機能を利用できます。EdisonはWi-FiのSSIDをスキャンして検出できるので、Wi-Fi設定は非常に簡単。なお、ファームウェアの更新はroot権限を取る必要があるのには注意だそうです。



小型のコンピューターボードでLinuxを使う時に最も大切な要素の一つはストレージの速度だとマーティンさんは述べています。そこでEdisonのストレージ速度を計測しようと「bonnie ++」コマンドを試しています。しかし、Bonnie ++がRAMの2倍のサイズを必要とする仕様なのに対して、Edisonは1GBのメモリ容量に対して1.3GBしか余分なストレージがないため、うまく計測できなかったそうです。以下の結果は、ストレージではなくメモリのキャッシュの値である可能性が高いとのこと。



なお、体感レベルで速度を調べるために内蔵ストレージのホームディレクトリに1000個のファイルを作成してみると、約5秒かかったそうです。



マーティンさんはOpenSSL 1.0.1eをコンパイルして実行することでCPU性能をテストしています。結果は以下の通りで、Intel Core i5-M430に歯が立たないのは仕方がないところですが、Raspberry Pi 2に比べると約2倍の速度を持っていることが分かります。ただし、メモリ速度はRaspberry Pi 2の半分ほどと低速なのも確認できます。gzipを使ったtarballの再圧縮テストでは、Edisonが3分27秒、Raspberry Pi 2が2分52秒かかっており、メモリ・CPUをともに使うテストでは両機は近い性能であるようです。



Edisonの消費電力をテストすると、ブート時は最大0.16A、アイドル時は0.06Aで安定するとのこと。このときの電圧は5.16Vなので、アイドル時の消費電力は0.3W以下に収まっています。sysbenchでCPUを2スレッドで動かすと、電流値は最大0.1Aだったとのこと。控えめに見積もってもリチウムポリマーバッテリーを使えばまともに使用できるだろうという感想をマーティンさんは持ったそうです。

マーティンさんは、今後も「マッチ箱サイズのコンピューター」を目指して、Edisonをいじり倒し、Linux.com上で発表していく予定だそうです。



なお、Intel Edison(ピッチ変換基板セット)はスイッチサイエンスで9666円で購入できます。

Intel Edison Breakout Board Kit - スイッチサイエンス