うっとりしてるわけではないそうです。

ガラス窓に映った自分の姿を興味深そうに、じーっと見つめているのは「オーストラリアイシチドリ」とよばれる1羽の野鳥。なんと数時間にわたって自分を見つめて離れなかったといいます。

下の画像は、オーストラリアのクイーンズランド大学構内で、ABC NewsのカメラマンであるNick Wigginsさんによって撮影されたもの。 WigginsさんのTwitterで公開されるとすぐにバズって、瞬く間にFacebookページまでできちゃいました。



そして、この写真に映るメモに気づいたでしょうか?

オーストラリアイシチドリです。気にしないでください、窓に映った自分を見つめてるのが好きなだけですから

この鳥の心のうちを代弁するかのようなメモを置いたのは、野生生物を保護する団体 Wildcare Australiaでボランティアとして働くCaitlin Raynorさん。

彼女がABC Newsに語ったところによると、この鳥の行動は「奇妙ながら一般的なこと」なのだとか。たしかに数ヶ月前には、ほかのチドリが数時間のあいだオフィス窓に映る自分を見つめる姿がブリスベンで目撃されています。

しかしイギリスのRSPCAによると、こうした鳥の行動について懸念しているのは自分の姿に執着することではなく、鳥の活動時間のほう。本来、このイシチドリは夜行性であるにも関わらず、日中の数時間を窓の前で過ごし、たまに疲れたのか尾をついて地面に座りながら、日没には去ってまた戻ってくるのだそうです。

またこの行動を変異だと指摘するのは、鳥類学の生物学者Kevin J. McGowanさん。彼によると、こうした鳥は窓に映る姿を自分自身ではなく、ほかの鳥だと認識していて、特に猩々紅冠鳥(ショウジョウコウカンチョウ)は窓ガラスや車のミラーなどに向かって攻撃することで知られているようです。数時間、自分の姿に陶酔していたわけじゃなかったんですね...!

ほとんど夜行性で岸辺に生息し、日中はじっとしていることで身を隠す習性があるイシチドリ。そのため「何かを見つめながら立ち尽くす」という今回の行動は珍しいことではないものの、この鳥の社会的な行動に関して知られていることはまだ少ないことから、この鳥が何をどうしたいのかはわからないとMcGowan氏はいいます。

科学者たちによると、もしもこうした鳥に遭遇したら、放っておくのが最善で、困ったときはポスターなどで反射を防ぐのがよいと地元民に助言を残しています。以下は「オーストラリアイシチドリ禁止区域」と書かれた紙の写真つきで「1ヶ月うちのオフィスに張り込みしているイシチドリが1羽いて、立ち去ってもらうためにすべての窓を覆ったよ」と苦労した人のツイート。




じっとしているのは可愛いですけどね。

そしてこの画像が大喜利にぴったりということで、SNSではさまざまなネタ画像が投稿されています。「朝9時だけど、まだ誰にも顔を合わせる準備ができていないとき」など英語でコメントがつけられていたり、米Gizmodoの記事コメント欄では、トランプ大統領の髪型のカツラをつけられていたり...ネットではすっかり人気者です。

・鳥も誘い笑いにつられちゃう。仲間に伝染するミヤマオウムの「笑う鳴き声」

image: Joyce Mar / Shutterstock.com
source: Nick Wiggins - Twitter, ABC News, Ryan Murphy - Twitter

George Dvorsky - Gizmodo US [原文]
(Rina Fukazu)