雪覇国家公園管理処提供

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(苗栗 1日 中央社)行政院(内閣)農業委員会により絶滅の危機に瀕する淡水魚に指定されており、「国宝魚」とも呼ばれているタイワンマス。台湾・中部の雪覇国家公園管理処は3月31日、現存の生息地に加え、生存条件を満たす場所が新たに見つかったと報告した。同管理処は新たな「国宝魚」の繁殖地になるだろうと期待を示している。

同管理処は、台湾中部を流れる川の上流域である七家湾渓で25年に及び、タイワンマスの保全活動を実施。個体数が増加するなど、成果が上がっていた。だが、気候変動の影響を受け、新たな生息地を探す必要が出てきたという。新たに見つかった生存条件を満たす場所は中部の台中市と南投県の山地で、現在評価作業が行われている。

同管理処の鍾銘山副処長によると、タイワンマスが生存できるのは海抜約2000キロメートルの場所で、水温は年間を通して摂氏17度以下、冬は10度前後でなければならず、繁殖のために最も重要なのは、汚染されていない十分な水源だという。かつては台湾各地に生息していたが、環境破壊が進んだため、絶滅の危機に晒されたとされる。

(管瑞平/編集:楊千慧)