駐禁車のフロントガラスに“巨大シール”

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駐車違反のトラブルは世界共通だが、中国のある駐車場では、違法駐車を取り締まるべく下された“罰”が「ひどすぎる」「やり方がえげつない」などと物議を醸している。車のフロントガラスを覆うように“巨大なシール”が貼られていたのだ。

中国メディア・新文化網などによると、この件はソーシャルメディアの投稿がきっかけで広く知られるようになった。

ある女性ユーザーが3月14日晩、2枚の写真とともに「長春竜嘉空港での駐車は注意しないと!悪い人が多すぎる!車のフロントガラスにシールが貼られていて、剥がすのに200元が必要!」と怒りの投稿。確かに写真では車のフロントガラスに“巨大なシール”のようなものが貼られている様子が写し出されていた。

この投稿は物議を醸し、地元メディアが取材に乗り出すことに。空港の関係者は「私たちが貼ったわけではありません」と否定したが、その後の取材で駐車場の管理人の“仕業”であることが明らかになる。どうやら同駐車場では違法駐車が後をたたないため、そうした車のフロントガラスにシールを貼る行為を独断で行なっていたことを告白。曰く、ほかのドライバーに対する“見せしめ”の意味もあったそうだ。

問題なのは、こうしてフロントガラスを覆われてしまうと車を動かすことすらできなくなること。しかも、貼られたシールはかなり粘着力が強く、簡単に剥がせるものではない。違法駐車とは言え、車の持ち主が怒るのも当然と言えば当然かもしれない。

ちなみに、この巨大なシールの上にはさらに別のシール(広告)が貼られており、そこには「有料でシールを剥がします」という文字。この広告を貼ったのは“シール剥がし”の業者で、巨大なシールが貼られている車を見るにつけ、どさくさに紛れて広告を貼りつけて商売につなげていたそうだ。何とも中国らしい商魂のたくましさと言えるかもしれない。