【甲府vs札幌プレビュー】前節リーグ戦初勝利を挙げた甲府…札幌は公式戦2連勝中

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■ヴァンフォーレ甲府 手ごたえを感じていた守備が結果に結びついた、前節大宮戦

 甲府は3月18日の第4節・大宮戦で今季初勝利(1−0)を挙げており、チームの雰囲気もかなりいい。開幕からG大阪、鹿島、浦和と強豪相手に3戦で勝ち点1という苦しい戦いが続いた中でも、既に守備面は一定の手応えがあった。大宮戦はそれを結果で証明したと言っていい。5バックでもただ引くだけでなく、前からプレスを掛け、しっかり追い込む守備のオーガナイズが整備されつつある。

 攻撃面も第4節は今季加入の阿部翔平とエデル・リマが初先発し、左サイドの『食いつかせて空いたスペースを突く』ボール回しが機能していた。得点力にはまだ反映されていないが、ボールを持たされると手詰まりになる甲府の悪弊が徐々に解消されつつある。

 一方で今週は田中佑昌がフルメニューをこなせておらず、札幌戦は欠場の見込み。彼の飛び出しはウイルソンと共に前線の貴重な推進力だっただけにその不在が痛い。21日に契約が発表された元オーストラリア代表MFボザニッチがいきなり初先発となれば、能力的には十分でも、連携面にどうしても不安が残る。

 とはいえ長期的に見ればボザニッチの加入は間違いなくプラス。岩崎ブルノ通訳は日本語とポルトガル語、英語をフル活用して忙しそうだが、明るい性格のドゥドゥ、ボザニッチが加わったことで練習場における『外国籍選手グループ』が賑やかで楽しそうな雰囲気になっている。(大島和人)

■北海道コンサドーレ札幌 FW都倉賢が好調、現在公式戦3試合連続得点中で「いい状態にある」

 前節は広島に多くの時間、ボール保持を許し、立ち上がりは自由なパス交換を許してしまった。しかし、その中で与えた決定機もGKク・ソンユンを中心に粘り強い守備で跳ね返すと、時計の針が進むにつれて相手のパスワークにも慣れ、逆にカウンターから得点。一度は同点とされたものの、前半終了間際に相手のオウンゴールから勝ち越し、後半も粘り強く守り続けて勝利。J2を制した昨季を彷彿とさせる、我慢強い守備と効率的な攻撃を見事に演じ、J1復帰後リーグ戦初勝利を挙げて見せた。

 特筆すべきは、その3日前に行われたルヴァン杯(対磐田)でターンオーバーを敢行したメンバーが勝ち点3を奪い、その良い流れをしっかりとリーグ戦にも注入できた部分だろう。誰が試合に出ても戦術的にブレのない戦いができつつある。

 そして都倉賢の好調ぶりだ。磐田戦と前述の広島戦も含め、現在公式戦3試合連続得点中と結果を出しており、「いい状態にある」と本人が発する通り、調子は上々な様子。チームの目標であるJ1残留の大きなライバルにもなり得る甲府との大事な一戦を前に、エースの連発には期待が集まる。そして今週はジュリーニョ、早坂良太の2選手が負傷から復帰を果たしており、ここもチームに勢いをもたらし得る材料だ。

 その一方で気がかりなのは、リーグ戦ではなかなか無失点試合を演じることができていない部分だ。昨季はウノゼロ(1−0)勝利を代名詞としていたチームが、ここまでリーグ戦全試合で失点中。守備からリズムを作るチームだけに、ここはできれば改善したいところ。もちろん、ハイレベルなトップリーグの舞台であるため直ちに簡単に解決する部分ではないかもしれないが、それができれば浮上の契機にもなり得るだけに札幌の守備には注目が集まる。また、昨季大きな活躍を見せたブラジル人選手たちが今季はまだ低調なスタートとなっているだけに、この部分にも期待せずにはいられない。

 先週末はリーグ戦がなく、各チームこの2週間は地元でじっくりと調整ができたと思うが、札幌市内は先週中頃にまとまった雪が降り、筋力トレーニングとランニングのみで練習を終えた日があった。大きな問題にはなっていない様子だが、ひとつの要素として記しておきたい。(totoONE編集部)