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by Georgie Pauwels

FacebookなどのSNSでは、ニュース記事を見かけたときにその内容が信頼できるものかどうか、「誰が作ったか・書いたか」ということよりも「誰がシェアしたか」で判断している人が多いということが調査によって明らかになりました。

'Who Shared It?': How Americans Decide What News to Trust on Social Media | MediaInsight.org | APNORC.org

http://mediainsight.org/Pages/%27Who-Shared-It%27-How-Americans-Decide-What-News-to-Trust-on-Social-Media.aspx

‘Who shared it?’ How Americans decide what news to trust on social media

https://www.americanpressinstitute.org/publications/reports/survey-research/trust-social-media/

これはアメリカ新聞協会傘下の研究機関であるアメリカン・プレス・インスティテュート(API)とAP通信NORC公共広報センターが共同で行ったもの。調査は2016年11月9日から12月6日まで、成人1489人を対象にAmerispeakを利用してオンラインで実施されました。

対象者は、以下のように健康に関するニュース記事をシェアする投稿を見た上で、いろいろな質問への回答を求められました。



このとき、半数の人々に見せられた投稿は事前に「信頼できる人物」とわかっていた人々がシェアしたもの、残り半分の人々はそうではない人々によってシェアした投稿を見せられました。

シェアした記事についても2種類が用意されました。1つはAP通信によるもの。



もう1つは「DailyNewsReview.com」という架空のニュースソースによるもの。中身はAP通信のものとほぼ同一です。



1問目は、記事について「事実を正確に捉えている」「多様な視点がある」「面白い」「重要な情報を見つけやすい」「情報がうまく伝えられている・信頼できる」のそれぞれについての評価を問うもので、いずれも信頼できる人物がシェアしたケースでは、評価が高くなる傾向にありました。



2問目は、この投稿をSNSで見かけたときにどういった行動をするか?というもの。「記事をシェアする」などの選択肢が与えられていますが、特に目立つのは一番下のグラフで大きな差がついていること。これは「記事をシェアした人に従う」という項目。もし信頼できる人が記事をシェアしつつ、内容に否定的なコメントをつけていた場合、35%の人は「確かにそうだ」と思うということを意味しています。



ただしSNSでニュースを入手している人は、そもそもその内容を鵜呑みにしているわけではないこともわかっています。以下のグラフはSNS別のニュース信頼度を示したもの。赤(左)は「まったく・あまり信頼していない」、黄色(中央)は「それなりに信頼している」、緑(右)は「かなり信頼している」を示しています。Snapchatで特に赤の割合の高さが目立っていますが、それ以外でも、緑の割合は12%から23%の範囲に収まっています。



1問目の内容を「未知のニュースソースをシェア」「『AP通信の記事を信頼している人』がシェア」「『AP通信の記事を信頼していない人』がシェア」という3つのパターンで分類したものが以下のグラフ。記事自体の中身は変わらないにもかかわらず、シェアする人の視点による影響を受けていることがわかります。



同じように、2問目の内容をパターン分けしたもの。一番下のグラフは「記事を友達にオススメする」という行動に移る人の割合を示していますが、「未知のニュースソース」が19%、「『AP通信の記事を信頼している人』がシェア」が27%だったのに対して、「『AP通信の記事を信頼していない人』がシェア」だと9%と大幅に低下しています。



究極の選択ともいえる「信頼できる人がシェアした未知のニュースソース」と「信頼できない人がシェアしたAP通信の記事」の比較。ニュースソースよりも、シェアした人に影響されていることが示されています。