【疑問】「ハンドルがまっすぐ」なのにクルマが「まっすぐ走らない」のはナゼ?

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最近のクルマでまっすぐ走らない場合はタイヤ&ホイールを疑うべき

今のクルマに共通する長所の一つに、直進性の良さが挙げられる。「まっすぐ走るなんて、あたりまえだろ」と思うかもしれないが、その当たり前が標準化したのは、じつは割と最近のこと。

かつて、新車が登場するたびに、自動車雑誌で最高速やゼロヨンを盛んに測定していたころは、谷田部のストレート(当時の日本自動車研究所の高速周回路)で、全開走行中にビシッとまっすぐ走るクルマは稀だった。

1980年代初頭まではほとんど皆無で、手放しでもまっすぐ走るようになったのは、スカイラインR32GT-RやNSXあたりから。1989年デビューのフェラーリ348が、恐ろしいほど直進性が悪かったのは有名な話。まっすぐ走るのは、けっこう高度な技術で、まっすぐ走れなければ、「曲がる」も「止まる」もないといっていい。

前置きが長くなってしまったが、まっすぐ走ることをモノにした今のクルマで、ハンドルがまっすぐでも直進しないのは、当然何らかのトラブルが考えられる。原因として、最初に疑うのは、タイヤ&ホイールの問題。

まずはタイヤの状態を確認し四輪の空気圧を揃える

まずは、四輪とも空気圧がきちんと指定空気圧に揃っているかを確認。パンクやエア漏れしているタイヤがあり、そのせいでまっすぐ走らないことが考えられる。

また、タイヤが扁摩耗していると直進性が低下するし、ホイールが曲がったり、ゆがんでいる可能性もあるので、タイヤとホイールを細かくチェック。次に怪しいのが、ホイールアライメントの狂い。

縁石にタイヤをヒットさせたり、段差を減速せずに越えたり、車止めに勢いよくぶつけたりといったことを繰り返しているうちに、アライメントが狂って、まっすぐ走れなくなったのかもしれない。

ハンドルのセンターが出ていなくて、タイヤが扁摩耗しているようなら、専門店でアライメントを計測・調整してもらおう。あとはブレーキの片効き・引きずりなどもあり得るし、意外にダンパーの劣化なども影響する。

一番タチが悪いのは、事故車でボディやルーフがゆがんでいたり、サスペンションの付け根が損傷している場合。こうなると、高度な技術を持ったボディショップ(板金工場)の出番となるが、再修理となると保険も使えず、高くつく……。

繰り返しになるが、直進性は重要な性能。F1マシンも年々ホイールベースが伸びてきたし、日産のFMパッケージ(プラットフォーム)などもロングホイールベースを特徴としていて、安定感、安心感を武器にしている(まっすぐ走るクルマは疲れない)。

今まで、まっすぐ走っていたクルマに、ハンドルをまっすぐにしても直進しない症状が現れたら、上記の要素を疑って、点検&メンテナンスをしてみよう。