30日、韓国メディアによると、韓国の紙幣に描かれた偉人らの肖像画は本当の顔ではなく、子孫の顔や口述を基に画家が想像して描いた「標準肖像画」を基に作られた仮想の顔であることが分かり、物議を醸している。写真は韓国の紙幣。

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2017年3月30日、韓国・TV朝鮮によると、韓国の紙幣に描かれた偉人らの肖像画は本当の顔ではなく、子孫の顔や口述を基に画家が想像して描いた「標準肖像画」を基に作られた仮想の顔であることが分かり、物議を醸している。

韓国国民の多くが紙幣に描かれた偉人らの顔を本当の顔と認識している。しかし、実際のところ1万ウォン札に描かれた世宗大王は死後500年以上がたった1973年に作られた仮想の顔、1000ウォン札の李滉や5000ウォン札の李珥、100ウォン硬貨の李舜臣将軍も全て想像画で、政府の標準肖像画を基に描かれたという。

朝鮮時代の王の御真影も朝鮮戦争の時にほとんどが消失し顔が分かるものは3点のみで、そのほかは発見された肖像画によってそれぞれ顔が違う。そのため、韓国政府は歴史上の人物の肖像画の基準点である標準肖像画を作り始めたが、これは世界でも類例のないことだという。

全北大韓国科学文明学研究所のキム・テホ氏は「外国の場合、ほとんどが肖像画や写真など実際の姿が資料として残っている歴史上の人物を紙幣に描くか、象徴的な動植物や建物を描いている」と説明した。

韓国政府はこれまで子孫の顔や口述を基に多くの標準肖像画を制作してきたが、資料が不十分であるため顔よりも服や髪形の考証に力を入れていたという。実際、子孫らは「私たちがたたえてきた先祖の姿とは違う」と拒否感を示している。

さらに、標準肖像画は変えることが難しいため、新たな資料の発掘などにより変更された事例は柳寛順烈士1人のみ。韓国では「正確でない標準肖像画を政府の資料や教科書、役所のホームページなど至るところに画一的に使うことは一種の歴史歪曲(わいきょく)だ。今一度検討すべき」と指摘する声が出ている。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「恥ずかしい」「この国がまともに行なっていることって?今からでも変えてほしい」「韓国政府が資料の保存に力を注いでこなかったからこうなった」「韓国は昔から画期的なものが好きだから…」など、政府に対する批判的な声が寄せられている。そのほか、「なぜ韓国の紙幣に独立運動家は描かれないのか」「紙幣に描く人物を国民投票で決めてほしい」など人物の選定に対する疑問の声や「いっそ独島(竹島の韓国名)の写真を入れよう」と提案する声、「別に問題ない。日本人や中国人の顔を使っているわけではないのだから」「諦めるべき。今からスマホを持って写真を撮りに行けるわけでもない」と主張する声もみられた。(翻訳・編集/堂本)