韓国の朴槿恵(パククネ)前大統領が31日未明、逮捕された。巨額の収賄、機密文書の流出など、13件の容疑がかけられている。

 ソウル中央地検は21日に自ら出頭したパク氏の身柄を留置施設において審問するとともに、ソウル中央地裁に逮捕状を請求していた。検察は、逮捕後のパク氏に対しさらなる取調べを行った上で、4月中にも起訴に及ぶ見通し。

 なお、聨合ニュースによると、パク氏は潔白を主張しているという。

 検察側は、容疑の内容が極めて重大であり、さらに証拠隠滅の恐れがあるとし、また共犯とされる崔順実(チェスンシル)容疑者が既に逮捕されていることから、公平を期すために逮捕が必要であると主張していた。ただし、韓国国内からは「逃走の恐れが少ないこと」、「辞職後まもない前大統領を逮捕する行為は社会に与える影響や衝撃が大きい」ことなどを理由に慎重論も出されていた。

 韓国の歴史において大統領が逮捕されるのは、これで史上3人目となる。なお、1人目と2人目は盧泰愚(ノテウ)元大統領と全斗煥(チョンドゥファン)元大統領であり、両者とも1995年に逮捕されている。

 さて、では主だった逮捕容疑について詳しく見てみよう。パク氏の収賄容疑は、韓国の大企業、サムスン電子からのものである。サムスン電子は、パク氏の友人であるチェ氏の関連企業に、日本円で約41億円という巨額の出資を行っていた。これ自体は事実であり、サムスン側もこれを認めている。ただし、出資であって見返りはなく、従って贈賄ではない、とサムスンは主張している。しかし、同社の実質的な経営トップである副社長、李在鎔(イジェヨン)氏は既に贈賄容疑で逮捕されている。

 もう一つ、機密文書の流出について。チェ氏は、青瓦台(大統領府)の機密文書を不正に入手していた、とされている。パク氏は、演説草稿などについては実際に渡していたと認め、これについては辞任前に謝罪を行っている。韓国の検察は、実際にチェ氏に渡った機密文書の詳細について、目下調査中である。