ペットの責任を放棄した夫婦、猫を餓死させる(出典:http://www.telegraph.co.uk)

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イギリスではもうすぐイースターホリデーがやって来る。このほどペットを餓死させた夫婦に判決が下されたというニュースが『The Telegraph』など各英紙で伝えられ、英国王立動物虐待防止協会(以下、RSPCA)は「春休みにはくれぐれもペットを放置して留守にしないでほしい」と訴えている。

サリー州チェシントンに暮らす夫婦に3月22日、動物保護遺棄の罪で有罪判決が下された。眼科の検査技師であるデイビッド・ヒックス(41歳)と給与管理の仕事を持つザーラ(38歳)は、2人の子供を連れて昨年の8月28日から9月8日までフランスへ2週間の旅行に出かけた。

この家族は小型犬のプードル1匹と猫2匹を飼っており、ヒックス一家が留守のようであるにもかかわらず痩せ細った犬と猫1匹が庭をうろついていたのを目撃した隣人が、昨年9月3日にRSPCAへ「様子を見に来てほしい」と連絡した。駆け付けたスタッフは、2匹に水と餌を置いて一旦引き上げたが、翌日戻ると2匹は再び空腹状態であることがわかった。令状をとり、警察とRSPCAの査察官が6日にヒックス家に立ち入ったところ、台所の調理台の上で1匹の猫が死んでいるのを発見した。

ウィンブルドン治安判事裁判所で検察官アンドリュー・ワイルズ氏は「キッチンには10個の小鍋が並べられており、少量の水と食べ物が残されていた。調理台で死んでいた猫は骨が突出していたほどかなり衰弱しており、体重は2.13kgしかなかった」と法廷で述べた。

この猫は死後の検査で大腸に腫瘍が見つかっている。体内にはわずかの食料しか残っておらず、死ぬ前に食べ物を口にしていなかったことも推測された。生きていた犬1匹と猫1匹はRSPCAスタッフが獣医のところへ連れて行くと健康状態に深刻な問題はなかったもののノミに感染しており、飼い主の普段からの世話が行き届いていないことが明らかとなった。

旅行中の2週間、ペット3匹を誰にも預けず世話を放棄していたヒックス夫妻は“動物福祉法違反”で起訴されたが、当初ザーラは「留守中のペットの世話は義理の母に頼んであった」と主張した。

しかしながら義理の母親はそのような依頼を受けておらず、そもそも娘一家のペットの世話をしたことがなかった。そして先月、ヒックス夫妻が罪を認めたことで3月22日の裁判では実刑を免れた判決が下された。

デイビッドには2年の執行猶予付き16週の有罪判決で、160時間の無報酬労働と400ポンド(約56,000円)の罰金が科せられ、ザーラには「虚偽の報告をし母親に罪を擦りつけようとした罪」も加わり2年の執行猶予付き20週の有罪判決、そして200時間の無報酬労働とデイビッドと同額の罰金が科せられた。

さらに今後12年間、動物の飼育は一切禁じられることになり、法廷でデイビッドは「本当に申し訳ないことをしたと思っている。子供たちにもうペットが飼えないことを伝えなければならないのは辛い。ペットを死なせてしまった自分たちがとても恥ずかしいし悪いことをしてしまった」と述べた。

2週間世話を放棄されるも生き延びた2匹は、健康状態も回復し現在は新しい飼い主に引き取られているという。RSPCAの主任査察官であるケリー・ガブリエルさんは、「長期の休みに入って家を留守にする時は、必ずペットがその間安全で十分な世話を受けられるように飼い主は責任を持ってください。ただ餌や水をボウルに置いておくだけでは不十分です。ペットは誰かが目の届く範囲で面倒をみる必要があるのです」と注意喚起を促している。

出典:http://www.telegraph.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)