横澤夏子と辛酸なめ子氏

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 152人の芸人たちが小説、エッセイ、評論、イラストなどを寄稿した、文藝春秋とよしもとクリエイティブ・エージェンシーによる文芸誌「文藝芸人」の発売を記念し3月30日、お笑い芸人の横澤夏子と漫画家・コラムニストの辛酸なめ子氏が都内でトークイベントを行った。

 横澤は、同誌のために執筆したエッセイ「私が同窓会の帰りに泣く理由。」について、「私のコンプレックスの塊を全部文章にしてみました。同窓会に行って友だちを見て羨ましいなと思う気持ちと、自分はこんなに劣っているんだという悲しい気持ちをまとめました」と説明。同窓会は苦手だが、「呼ばれないのが嫌だから」という理由で毎年幹事を務めていると明かし、「同窓会は原動力。同窓会のために頑張っている」と話した。

 また、交際中の1歳年上の一般男性「ダイキくん」には「読んでもらいたくない」と乙女心を見せたが、「自分の彼女がこういうコンプレックス抱えてるんだなというのも知っておいたほうがいい事実かもしれない。慰めてくれたらいいですけど、慰めの代わりに結婚という文字が欲しい」と願望をのぞかせた。

 横澤のエッセイを読んだ辛酸は、「同窓会にここまでかけている方がいるという驚きが新鮮でした。真面目な方だから本気になって同窓会に出られるのかな。ピュアな部分が垣間見れました。読みやすくて面白かったです」と評価。「同窓会を疑似体験した感じで、最初はドキドキしながら、最後はちょっと感動した。地元の友達っていうのはある意味、運命共同体みたいなもの。お互い刺激し合うというか、そういうのがこれからもずっと続いていくのかなと思いました」と感想を述べた。

 さらに辛酸は、「同窓会で空回りすることがすごく多い」といい、「同窓会の前の焦りは、自分が自分でなくなっていくような感じがある。普段なら持たないようなバッグや靴を買ったり。この前ブランドバッグをレンタルしていったら、行く道でバッグに汚れを付けちゃって、ほとんどの時間はトイレでその汚れを落としていた」と苦い思い出を告白していた。

 これには横澤も大きくうなずき、「いつもと違うから疲れちゃう。絶対みんなも違うんだろうなと思うんですけど、必ず騙されちゃう」と肩を落とす。「同窓会では3割増し」「普段の電話では『(子育てから)抜け出したい』って話しているのに、同窓会になると『本当に子どもが可愛すぎてペアルック買っちゃった』って写真を見せたりする。1対1のときの本心とはちょっと違う」と水面下での戦いを明かしていた。

 「文藝芸人」(税込799円)は発売中。