heidi.・義彦(Vo)/NoGoD・団長(Vo)

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NoGoDとheidi.それぞれ10年以上ヴィジュアル系シーンの第一線で活動しているバンドです。

【写真16枚】NoGoD 団長&heidi. 義彦 対談フォトギャラリー

そのフロントマンである団長さんと義彦さんは、実は専門学校の同級生。出会ってから15年以上の仲なんだそうです。

その時その時でお互いを意識していたというふたり、一体どんなトークが飛び出すのでしょうか――?

――今回はNoGoDの団長さんとheidi.の義彦さんをお迎えした「同級生対談」なのですが、団長さんはまだメイク中ですね。

読者の方に説明をいたしますと、現在、額にESPのロゴを描いている真っ最中です。

団長:俺たちESP(ESPミュージカルアカデミー)の同級生だから(笑)。

義彦: めっちゃ(ロゴを)きれいに書いてる、うまいねえ。

団長:もう慣れたもんですよ。

――ちなみに義彦さんと団長さんの出会いは、専門学校に入学した時ですか?

義彦:そうです。たしか16クラスくらいあって、その中で同じクラスだったんだよね。

団長:当時ボーカル科は午前と午後で分かれてて、午後の部を入れたらもっといたよ。 それで、入学のときに行う実力テストで振り分けられるんだよね。

義彦:そうそう。その実力テストで団長は何を歌ったの?

団長:BUMP OF CHICKENの『天体観測』。

義彦:それは課題曲だよ。もう1曲、自由曲があったじゃない?

団長:俺はたしかSEX MACHINEGUNSの『BURN〜愛の炎を燃やせ〜』。

義彦:朝っぱらから(笑)。

団長:そういうお前は何歌ったの。

義彦:俺はDir en grey(現在の表記・DIR EN GREY)の『予感』、人のこといえないね(笑)。

団長:馬鹿野郎! 朝から「♪帰れずに〜」って。

――お互いの第一印象は?

団長:義彦を最初に見たときは「この人ヴィジュアル系好きなんだなあ」って思いました。髪の毛に縮毛矯正やアイロンをあてている男は当時全員ヴィジュアル系だと思ってたんで。

義彦:当時めっちゃ「ギャ男(※バンギャル男・ヴィジュアル系が好きな男性の意)」だったんで、Dir en grey、蜉蝣が大好きで。服装とかもスカルとか入ったものばっかり着てました。

団長:それに細かったんですよ。

義彦:え〜、やめてよ過去形でいうの〜!

団長:当時のESPってヴィジュアル系に憧れて入ってくる生徒って男性より女性の方が多かったんです。いわゆるバンギャルの延長線上で来る女の子たち。

そんな中でも当時現役でちゃんとヴィジュアル系バンドをやっているボーカル科の男子が学年の中でも義彦くらいだったから、すごいですよ! クラスメイトのバンギャル崩れにモテモテでしたよ(笑)。

義彦:なんか言い方が悪い!

団長:だって本当じゃん、モテてたじゃん!

義彦:まあ……、そうだな。

――そこは認めるんですね(笑)。

団長:で、ボーカルとしての当時の印象は「この人は歌い方にすごい癖があるなあ」でした。見た目もキャラクターもこいつ15年間変わってないんですよ。

義彦:団長も変わってないよ。

団長:だから、自分を持ってる人だなって思いました。こういう文化が好きで、プライドを持ってやってるんだろうなって当時からすごく思ってました。ブレない男ですよ。

義彦:そうだね、変えるのがめんどくさいというか、こうと決めたらずっと同じですね。

「ヴィジュアル系に偏見を持っていた俺を変えてくれたのが義彦」(団長)

――団長がヴィジュアル系を知ったのは専門学校時代の義彦さんの影響だとのことで。

義彦:その話、団長はMCとかいろんなところで言ってくれてるよね。

――団長さんが義彦さんとカラオケに行って蜉蝣を教わったという…。

団長:正確に言うと蜉蝣とLUCA(※LU⊃A)です。当時の俺はメタル至上主義で、ヴィジュアル系に偏見を持ってたんです。それを変えてくれたのが義彦ですね。本当にメタルをこじらせてたんです。

――まあ18、19歳あたりが一番こじらせますよ。

団長:もちろん世代的にSEX MACHINEGUNSやJanne Da ArcやSIAM SHADEは当たり前のように聴いていたけど、だからといって、幅広くヴィジュアル系を掘り下げて聴いているわけでもなく。

でもメジャーなバンドの話で義彦とは話が合ったんですけど。そこから「カラオケ行こう」って話になり。そこでいきなり「♪リストカッター!(※蜉蝣『リストカッター』)」みたいなことを歌いだして。

義彦:(笑)。

団長:「ああ、この人は気が触れてしまったんだな」って当時思いました(笑)。

義彦:蜉蝣が好きでライブにも行ってたんです。

団長:こいつのその頃の自慢は「蜉蝣の会場限定配布のデモテープを持ってる」でした。で、義彦によってヴィジュアル系の「インディーズ」という文化を知ったんです。

そもそも「インディーズって何? メジャーデビューしてないのに有名になってCDとか出してるの?」みたいな感じだったんです。それで「今バロックってのが流行ってんだよ」とか教えてくれて。あとはさっきのLUCAのように、俺が通ってなかった90年代の良いバンドも教えてもらったり。

こいつがカラオケで歌う「♪閉ざされた〜(※LUCA『edge』)」はすごいですよ。

義彦:「BREAK OUT!」世代だからLUCA、CLOUDが好きだったんです。その後急にDir en greyも好きになって。

団長:あの頃はシャウトばっかりする人だったよね。

――今では考えられませんね。

義彦:恥ずかしいな(笑)。

団長:それで、当時の俺は埼玉、いや関東圏で1番歌がうまいと思っていたんです。でも学校のボーカルコンテストみたいな授業で、俺は絶対負けない自信があったのに見事に予選落ち、審査員からもボロクソに言われたんです。

一方義彦がDir en greyを歌って特別賞をとったんです。入学していきなりですよ。

義彦:たしかこの時も『予感』だよ。

団長:それがすごく悔しくて! ヴィジュアル系はジャパメタから派生したジャンルなのに、「メタル(本家)がヴィジュアル系(派生)に負けた!」みたいに感じたんです。そこで意識をしはじめました。

義彦:そうなんだ。

団長:俺たちの当時いたクラスは濃かったよね。皆いろんなジャンルので現役バリバリでバンド活動していてお互いのボーカルスタイルについて切磋琢磨できた。

――よく団長さんも公言されてますが、DEEP(LDH所属のR&Bボーカルグループ)のTAKAさんや、俳優の福士誠治さんも同級生とのことで。

団長:いろんなジャンルの狂ったボーカリストが多かったんです。義彦だけじゃなくて色んな人から刺激を受けたし。

DEEPのTAKAと一緒にカラオケに行ったときに「濱守の歌はメッセージが伝わってこない」って言われたのをすごく覚えてる(笑)。R&Bというメッセージを伝えることに特化した音楽をやってる人からみたら、俺なんてキーキーうるさいだけ、みたいな(笑)。

義彦:皆若かったからねえ。

――なんでも言い合えるクラスメイトっていいですね。

団長:福士誠治も演技以外の勉強をしようと来てたよね。そういう意味ではESPにいってスキルを学んだかというよりは、同級生に影響を受けましたね。

義彦:ジャンルは本当にばらばらで、皆濃かったよね。

「団長はいい意味で目立ちたがり屋」(義彦)

――そして在学中におふたりはバンド活動を?

義彦:僕は当時Sicsというバンドを組んで、池袋サイバーや高田馬場AREAに出ていました。

団長:あれはオリアンで組んだんだっけ?

義彦:そう。

――オリアンとは?

団長:1年の後期から「オリジナルアンサンブル」って言って、学校内でバンドを組んでライブして、最終的にレコーディングする授業があるんです。それでそのまま義彦は外でバンバン活動するようになって、あんまり学校に来なくなったよね。

俺も当時NoGoDの前身というべきDagger Remainというバンドを組んだんです。

義彦:Dagger Remain、クオリティ高かったよね。

団長:高くねえよ(笑)。

義彦:たしかいきなりステージで脱いだりしてたよね。

団長:授業でも最終的に上半身脱いで審査員のテーブルで駄々をこねて……。そのときに卒業コンテストで、あまりにもすごかったから「勢いが凄かったで賞」みたいな賞を特別に作ってもらって、受賞しました。

義彦:団長はいい意味で目立ちたがり屋というか、「ボーカル」って感じがした。僕はボーカルなんだけど引っ込み思案で、heidi.でも後ろの3人に助けられているような感じなんです。

団長の場合はお客さんの目をひくステージングをしてる。昔からすげえなって思います。

団長:Dagger Remainはいわゆるメタルのフィールドで活動していたんですけど、2004年に解散したんです。その理由が最終的に化粧するかしないかで意見が割れて……。

それで俺は化粧をする側にいったんですけど、その理由が在学中に、義彦と一緒にシンガーソングライティングの授業を受けていたんですよ。俺の作ってる曲を横で聴いていた義彦が「濱守の作る曲は自分ではメタルっていってるけどヴィジュアル系だよね」ってポロッと口にしたんです。

そんときまで自分のことをメタルと思ってたんで、それで「えっ?」となって。

義彦:メロディがちゃんとしてるんですよね。俺はさっきもいったようにLUCAとか好きだったんで。

――義彦さん的にはメロディが立っているイコール、ヴィジュアル系みたいなところがあったんですか。

義彦:イントロがどんだけ激しかろうがメロディがちゃんとしてる曲が好きなので、その時も「メタルよりヴィジュアル系の方がはまってるんじゃないかな」って言った気がします。

団長:そのとき作ってた曲がNoGoDの『櫻』っていう曲なんですよ。

義彦:えっ本当? 今鳥肌立っちゃったよ俺。

団長:マジマジ。それで「別にヴィジュアル系に対してツンケンする理由もねえなあ」と、義彦の何気ないひとことによって自分の中でヴィジュアル系に対する偏見や抵抗がスッと消えたんです。

――そしてDagger Remain、Sicsを経て団長さんはNoGoDで、義彦さんはheidi.での活動を開始していくのですか?

団長:それで、俺たちがNoGoDを始めたすぐ後に、Sicsが解散しちゃうんだよね。

義彦:2006年の頭くらいかな。

団長:「このあと義彦はどうするんだろう」って気になってた。

義彦:一番悩んでいた時期かな? 卒業して21、2歳になって周りも就職をしだすし、それで自衛隊の試験を受けるんですよ。うちの姉、元自衛官なんで。

それで姉ちゃんに紹介してもらったのもあり試験を受けて合格したんですけど……。その冬に俺以外のheidi.のメンバーに出会うわけです。

団長 そうなの!

義彦:で、メンバーは1年半くらいボーカルを探していたらしくて、声をかけてもらって『街角慕情』という曲を歌ったんです。

それで年明けに「もう1回来てくれ」と言われ、最後の音楽の練習だと思って、すごく練習してスタジオに行ったんです。そしたら「ぜひバンドを組みたい」となり。「自衛隊受かってるしどうしよう」って(笑)。

でもやっぱり音楽やりたいってすぐ思ってしまったので、姉ちゃんと母ちゃんに頭を下げて……、家族は1年間口をきいてくれなかったですね(苦笑)。出だしはそんな感じでした。

「何やっても何歌っても『heidi.のボーカルは俺しかいない』」(義彦)

団長:それで、俺はheidi.が始まったときからリアルタイムで見てるんですけど。

当時の義彦はいってしまえば無名で、ほかの3人はすでに雑誌とかにも普通に出ていたじゃないですか。コイツこうやって飄々としてるけど、当時「(プレッシャーで)吐きそう」って言ってて。自分以外全員年上でキャリアもあって、さんざんツアーとかやってる人たちの中にいきなり入って歌うっていうプレッシャーが。当時「もし団長が同じ立場だったらどうする?」って聞かれたもん(笑)。

だから俺たちからみたらサクセスストーリーなんですよ。いきなりスターダムというか、最初の活動が約束されてるバンドに声をかけられるなんて。

義彦:そのときは胃がキリキリでしたね。メンバーとも2、3年敬語だったんで。

団長:最初の頃そうだったよね! あの頃にスタジオでバッタリ会ったんだよね。そしたら義彦が「10時間スタジオだよ〜死んじゃうよ〜」って言ってて。すげえしごかれてたんですよ。鬼特訓。

義彦:寝れなかったですもん、最初の頃。

――話だけ聞いていると映画の『セッション』みたいですね(笑)

義彦:でもメンバーは最初から基本的には優しかったんです。でも、その優しさがなんていうかプレッシャーになったんですよ。

団長:俺みたいに自分で作ったバンドならまだしも。

義彦:ライブはもちろん楽しいんですけど、当時は「ナオの理想に近づかなきゃいけない」って勝手に思い込んでいて。ボーカリストというよりは、コンポーザーであるナオの思い通りに曲を歌わなければいけないって意識でやっていた。

――義彦さんの生真面目さに加えて、メンバーの優しいところが逆にプレッシャーになってしまっていたと。

義彦:今は全然ないんですけどね。

団長:ある時から急に変わったよね。それまでずっと一歩引いてたんです。フロントマンなのに。それがステージでおかしなMCをするようになった。

義彦:「おかしな」って(笑)。

団長:だってMCがない時代もあったじゃん。ある時「俺が歌ってるからいいでしょ」みたいなMCをするようになって、変わったんだなあと。

義彦:吹っ切れたじゃないですけど、何やっても何歌っても「heidi.のボーカルは俺しかいない」っていうのを感じるようになってから、メンバーにもちゃんといろいろ言うようになったんです。

団長:長かったなあ。この人こういう性格なんで中々変わらないんですよ。

「『中堅フェス』やりたいですね(笑)」(団長)

――そして時は流れ、NoGoDもheidi.も10年以上のキャリアを持つバンドになりました。

そういえば団長さんや義彦さんの世代は長く活動していたり、形を変えてもステージに立ち続けている人も多いように感じます。

団長:多分それは理由があるんです。最近なんとなく気がついたのは、続けている人たちは思春期にヴィジュアル系を見ている世代なんですよね。一番いい時代を見てるし、そのレジェンド世代が今でも現役で夢を見せてくれてる。

――去年もそういった夢の実現というべきVISUAL JAPAN SUMMIT 2016にNoGoDもheidi.も出演されましたね。

義彦:超感動しましたよね。X JAPANもhide with spread beaverも、GLAYもHYDEさんも生で見ることが出来て。

同じステージに上がったのも感動したけど、それ以上に先輩たちの音楽のすばらしさを感じることができたのが、それだけでじゅうぶんです。

団長:いいな〜! 俺2日目だけ観てないんだよ〜。

――団長さんは3日目のNoGoDだけでなく、1日目のX SUGINAMIにも出演されてました。

義彦:むしろだいぶ出てるな、お前!

団長:今音楽業界が不況だ、ヴィジュアル系も例に漏れず…という中、ああいう形で夢を見せてくれて…。俺らの世代がLUNA SEAやX JAPANと一緒にやれるなんてないよ。

――heidi.もNoGoDも最近普段のイベントだと中堅というか、トリやゲストになることも多い中、VJSのステージでは若手みたいにガツガツしていてよかったと思います。

団長:中堅ですよね〜。俺たちの世代が糞詰まりしてるから、若い子に申し訳ないなって思ったりもしますね。最近はもう高校生に「NoGoD聴いてました!」なんて子いるじゃん。

義彦 :あと「意外と若いんですね」は言われるね(笑)。

団長:俺らはたまたま世に出てきたのが早かったからね。NoGoDが21歳の時、heidi.もそのくらいだよね。最近「今勢いある若手です!」って紹介されて「あれ? 同い年!」みたいな。

義彦:そういうときに上下関係ってどうするんだろう……。

団長:難しいよね。とにかく、我々中堅が辞めるわけにはいかないんですよ。いい時代を見てるし、今が一番悪い時代かもしれない、でも俺たちが諦めちゃったら未来がない。いい音楽をやってる上でエンターテイメントをわかっている世代なんで、我々中間管理職が頑張るしかないんです!

義彦:ははは。

団長:それに今更バンド以外の道は見つけられないもんな〜。

義彦:でも団長は曲も作れるじゃない。

団長:俺自身トークイベントやDJとかでソロで活動するじゃない? そのときによく「あいつはバンドのことじゃなくて自分のことしか考えてない」って言われたりするけど、バンドのために決まってんじゃないかっていう。

本当に自分のことしか考えてなかったらバンドやってねえよ。俺も義彦も似てて、音楽がしたいんじゃなくてバンドがしたいんです。

義彦:俺もひとりでやろうとは思わないな。

団長:弾き語りとかはやるときはあっても、ソロデビューは絶対に無理。だってひとりで音楽してても楽しくないもん。喧嘩も絶えないですけど、バンドってものが楽しいんです。義彦も俺も良い第二の家族にめぐりあえたのはよかったのかもしれない。

――もしかしたら家族よりすごしてる期間が長いかもしれないですね。

団長:会ってる回数は多くなりかけてますよね。

義彦:今、heidi.はめっちゃ仲良くて。ライブ終わったら全員で飲みに行くんですよ。なんか良いことか悪いことかわからないけど(笑)。

団長:好きなことを楽しくやれるのが一番ですよね。

――末永く続けてください。

団長:だからheidi.となんかやりたいんですよ〜。

義彦:やってよ〜。

団長:この世代の人たちがもっと集まれば大きいこともできるかもしれない。「中堅フェス」やりたいですね(笑)。

義彦:「中堅」を謳っちゃうの!?

団長:だから「中堅」って言われてもいい人だけ呼ぶんだよ!

heidi.スケジュール

2年半ぶりのフルアルバム「邂逅」発売中!

heidi. Live Tour 2017「邂逅」

4月1日(土)長野LIVE HOUSE J
4月2日(日)山梨KAZOO HALL
4月8日(土)札幌COLONY
4月9日(日)札幌COLONY
4月16日(日)代官山UNIT -TOUR FINAL-

heidi. 11th Anniversary Party!!

6月3日(土)新宿BLAZE
[vs]
DIAURA
Kra
THE MICRO HEAD 4N’S
(ABC順)

NoGoDスケジュール

NoGoD-2017-SPRING ATTACK【 W/O-U 】

4月22日 (土)名古屋ell.FITSALL
4月23日 (日)阿倍野ROCKTOWN
4月26日 (水)福岡DRUM Be-1
4月27日 (木)広島SECOND CRUTCH
4月30日 (日)長野JUNK BOX
5月6日 (土) Shibuya WWW X

イベントなどは公式サイトでチェック!