盛り上がる相撲熱!地方場所としては過去最高の懸賞金総本数に

写真拡大

■稀勢の里の求心力

 1月場所に優勝を決め横綱に上り詰めた稀勢の里は一気に相撲人気を爆発させた。記憶に新しい3月場所の優勝はまさに「奇跡」と言っても過言ではないだろう。優勝を決めた瞬間、館内は歓喜の嵐だった。この段階で泣いているものもいた。

【こちらも】相撲ブーム再び!稀勢の里に宿った見えない力!

 しかしもっとファンの心をつかんだのは国歌斉唱の際に泣いた稀勢の里ではないだろうか。思い詰めるものがあったのだろう。それまでこらえていた感情は涙腺の崩壊により涙がとめどなく溢れた。それを目にしたらファンは泣かずにはいられなかっただろう。

 歓声の大きさや連日満員になっていた会場を見たら相撲人気が若貴時代並みになっているのが分かる。しかしそれ以上に数値となって表れている。懸賞金だ。特に稀勢の里にかかる懸賞金は多く、稀勢の里が相撲人気を引っ張っていると言っても過言ではない。

■懸賞額は地方場所過去最高に

 ところで、懸賞金は知っていても、その内訳を知っている人は少ないのではないかと思う。相撲の懸賞金は懸賞旗(企業名が書かれ、取り組みの前に持って回る旗)一本につき6万2,000円である。うち5万6,700円が力士の取り分(さらにそのうち2万6,700円が積立金)、5,300円が協会事務費となる。

 今回の3月場所にかけられた懸賞の総本数は1,707本に達した。この数字は地方場所(3月場所大阪、7月場所名古屋、11月場所福岡)の最高本数で、懸賞額だけで1億円を超えた。さらに稀勢の里は約4分の1である424本の懸賞を獲得した。個人の獲得額にして2,404万1,000円に上る。

 この数字を見て分かるように、相撲人気に火を付けて爆発させたのだ。しかも、懸賞を出した企業は誰もが「懸賞を出してよかった」と思ったに違いない。それほど感動させる取り組みをしたし、稀勢の里が相撲史に残るような奇跡的優勝を果たしたからだ。稀勢の里に対して懸賞をかけた訳でなくても、この場所に懸賞をかけただけで語り草となることだろう。

■来場所の懸賞はもっとすごいものになるか

 恐らく来場所の懸賞額はもっとすごいことになるだろう。あくまで「稀勢の里が休場しなければ」の話だが、きっと稀勢の里は治してくるだろう。それに加え白鵬の復帰がある。陰りがあると揶揄される白鵬だが、稀勢の里の活躍に奮起しないわけにはいかない。

 高安の大関挑戦場所ともなるし、豪栄道も奮起したいところだ。微弱ながら照ノ富士の綱とり話も出ている(カド番で迎えた3月場所で優勝をしていないためあまりにも低い可能性ではある)。

 相撲人気に呼応する形で注目所が満載なのだ。ここで一気にファンを獲得して相撲熱を加速できることを一ファンとしては願いたい。