29日、若い世代が多く暮らす韓国の行政都市・世宗市で、ここ数年自殺率が急上昇している。写真は韓国。

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2017年3月29日、若い世代が多く暮らす韓国の行政都市・世宗(セジョン)市で、ここ数年自殺率が急上昇している。韓国・ソウル新聞が伝えた。

ソウルから南へ120キロの距離に位置する世宗市は、首都圏の人口集中を防ぎ、国土開発の均衡を保つべく2012年7月に誕生したいわば「行政首都」だ。市の誕生に伴い中央政府機関も続々と移転、15年末時点で20〜49歳の割合が48.0%(ソウルは47.1%)と、韓国で最も若い都市と言われている。

28日、世宗市と韓国警察庁、韓国統計庁の資料によると、世宗市における人口10万人当たりの自殺率は13年14.7人から14年15.2人、15年19.7人と、全国17の広域自治体のうち唯一上昇傾向をみせた。また市や警察の資料からも、市管内の自殺者数は13年23人、14年25人、15年49人、16年52人と、ここ3〜4年の間に2倍以上増加したことが分かっている。

一方で、これまで自殺率が高いとされていた江原道(カンウォンド)や忠清南道(チュンチョンナムド)、忠清北道(チュンチョンプクド)は、ここ数年の自殺は減少傾向にあるか大きな変動がみられていない。

世宗市の自殺率上昇は、公務員の自殺率の推移とも一致している。警察庁の資料によると、一般人の自殺者数は13年1万4198人、14年1万3571人、15年1万3344人と減少傾向にあるが、公務員では13年73人、14年87人、15年92人に増加している。このことから、世宗地域における公務員の自殺率が市の自殺率上昇に影響を及ぼしたのではないかという解釈が出ている。

記事は、政府世宗庁舎の関連省庁が世宗庁舎で働く公務員の自殺現況や推移を体系的・総合的に管理しておらず、公務員の勤務環境や精神面での健康、職務ストレスを改善し、中長期的に管理するための政策的方案整備が急がれると指摘した。

これを受け、韓国のネットユーザーからは「そんなことだろうと思った。世宗市は殺伐としたセメント都市で景観も良くない。精神病にかかりそう」と結果に納得するコメント、「国会がソウルにあるから、公務員は1日に3回もソウルと世宗市を行き来しなきゃいけないらしい。僕ならおかしくなるね」「高位職の公務員が見るか見ないかも分からない資料のために何日も苦労する」と公務員に関連したコメント、「韓国人の90%以上は自殺を考えたことがあるのでは?」「公務員だけじゃない。韓国という国自体がおかしい。ちょっとは人間らしく暮らしたい」と韓国の現況を悲観するコメントなど、さまざまなコメントが寄せられている。

一方で、「うつになったことがあるけど、大金持ちになっても症状は良くならないと思う。じっとしてることさえ大変」「毎日が不安。ただただ息をしてるだけ。なぜ生きているのか分からない」とうつの苦しさを語るコメントもあった。(翻訳・編集/松村)