鋭くそそり立つ姿が神秘的。国生みの起源ともなった「天の御柱」だとも言われている/上立神岩

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海にそびえる神秘的な奇岩や、夕日に照らされる棚田など、山も海も空も、どこを見ても絵になる、美しい淡路島。目に焼き付けたくなる、島でしか出会えない奇跡の絶景を12スポット紹介!

【写真を見る】田植えのために田んぼに水を入れて土をかきならす「代掻き」時の5月の棚田。水が張られた棚田に夕日が映える/石田地区の棚田

■ 沼島の海にそそり立つ国生み神話ゆかりの名所

海に浮かぶ高さ約30mの「上立神岩」は、沼島のシンボル的存在。古代、イザナギノミコトとイザナミノミコトが婚姻を行ったと言われ、国生み神話にもゆかりが深い。中央部にハート形のくぼみがあり、縁結びのパワースポットとしても人気。

鋭くそそり立つ姿が神秘的。国生みの起源ともなった「天の御柱」だとも言われている。

【沼島おのころクルーズ】住所:兵庫県南あわじ市沼島2400 電話:0799-57-0777(沼島総合観光案内所 吉甚) 時間:9:30〜16:00 休み:水曜、木曜 料金:2人まで6000円(3人以上は人数により異なる) 駐車場:なし 交通:神戸淡路鳴門自動車道西淡三原ICより車で30分、土生港から沼島汽船で約10分、沼島下船すぐ

■絶景DATA/見ごろ:5〜11月初旬、岩の高さ:約30m、イザナギとイザナミが岩の周囲を回って婚姻を行った、「天の御柱」だという伝説も残されている。

■ 夕日に映える海を望む傾斜に広がる美しい棚田

限られた土地と傾斜を利用した棚田は、日本の原風景とも言われ、どこか懐かしさを感じる光景。島に多く点在する棚田のなかで、ひと際美しいのが島の北西部に広がる「石田地区」。棚田と播磨灘が一体となる絶景が、夕日に染まる夕暮れ時にぜひ。

田植えのために田んぼに水を入れて土をかきならす「代掻き」時の5月の棚田。水が張られた棚田に夕日が映える。

【石田地区の棚田】住所:兵庫県淡路市石田 電話:0799-72-3420(淡路島観光協会岩屋観光案内所) 時間:観覧自由 休み:なし 料金:観覧無料 駐車場:なし 交通:高速バス北淡ICより淡路交通島内路線バス約10分、淡路高校前から徒歩15分

■絶景DATA/見ごろ:5〜9月、面積:約8万平米、ベストタイム:日没前。播磨灘へと太陽が沈む日没30分ほど前から日没までがオススメ。5月中旬の日没時間は18時50分ごろ。

■ 春夏秋と多彩に楽しめる落差14.5mの島随一の大滝

「鮎屋の滝」は、淡路島随一の大きさを誇る落差約14.5mの滝。駐車場から滝まで遊歩道が整備され、迫力満点の滝が間近に見られるのも魅力。滝の上には「不動堂」があり、パワースポットとしても人気。高さ20mを超える常緑広葉樹の森も神聖な雰囲気。

洲本川の源流にある水量豊富な滝。駐車場から滝まで遊歩道を歩いて約5分で行けるのもうれしい。自然を感じる渓谷の散歩を楽しもう。

【鮎屋の滝】住所:兵庫県洲本市鮎屋 電話:0799-22-3321(洲本市商工観光課) 時間:観覧自由 休み:なし 料金:観覧無料 駐車場:20台(無料) 交通:神戸淡路鳴門自動車道洲本ICより車で20分

■絶景DATA/見ごろ:3月・6〜8月・11月、滝の落差:14.5m、ベストタイム:日の出〜日没。春は桜、夏はホタル、秋は紅葉と、行く季節により多彩な楽しみ方がある。ホタルの季節のみ日没後も楽しめる。

■ 水軍の城で大阪湾や紀淡海峡の絶景を一望

洲本市街地南部、標高133mの三熊山山上にあり、洲本市街や大阪湾・紀淡海峡を一望できる絶景が自慢の「洲本城跡」。城内にある模擬天守は1928年に展望台として建てられたもので、模擬天守としては最古のもの。城内では桜や紅葉など、四季の自然も美しい。

戦国時代から江戸時代にかけて、淡路国の拠点となった城。模擬天守の内部へは入れないが、昭和初期に建てられた建物は風情満点。

【洲本城跡】住所:兵庫県洲本市小路谷1272-2 電話:0799-25-5820(洲本観光案内所) 時間:見学自由 休み:なし 料金:見学無料 駐車場:130台(無料) 交通:神戸淡路鳴門自動車道洲本ICより車で25分

■絶景DATA/見ごろ:通年、標高:133m、ベストタイム:日の出〜日没。城からの眺望はもちろん、周辺では春は桜、秋は紅葉が楽しめ、春と秋には「洲本城まつり」も開催される。

■ 自然の潮流が生み出す巨大な渦潮

徳島・鳴門市と南あわじ市の間を流れる「鳴門海峡」は世界3大潮流の一つ。時速20kmの速さで海水が流れ込むため、巨大な渦潮が発生する。レトロ船での観潮クルージングや道の駅、記念館など福良周辺には、渦潮を楽しめる施設が充実している。

渦潮は潮の干満によって海水が移動する「潮流」によって発生する自然現象。渦潮を楽しむにはその日の潮流の最速時に合わせて出かけるのがベストだ。

【鳴門の渦潮】住所:兵庫県南あわじ市福良港 電話:0799-52-0054(うずしおクルーズ) 時間:9:10〜16:10 ※季節により異なる 休み:なし 料金:乗船料大人2000円、小学生1000円 駐車場:49台(無料) 交通:神戸淡路鳴門自動車道西淡三原ICより車で15分

■絶景DATA/見ごろ:3月下旬〜4月下旬、渦潮の大きさ:最大直径20m、ベストタイム:満潮と干潮時刻。春の大潮が一番だが、HP(www.uzu-shio.com)の「見頃表」で発生時刻をチェックして行けば年中見られる。 

■ 約180年前から続く海を背景に咲く白スイセン

「灘黒岩水仙郷」は、標高約608mの諭鶴羽山から海へと続く約7万平米の急斜面に、約500万本の野生のスイセンが咲く花の名所。12月下旬〜2月下旬の開花中のみ開園し、一帯がニホンスイセンの甘い香りに包まれる。青い海に白いスイセンが映える島ならではの絶景を。

約180年前、海岸に漂着した球根を地元の漁師が植えたのが始まりと言われ、だんだんと繁殖したスイセンが今では約500万本に!

【灘黒岩水仙郷】住所:兵庫県南あわじ市黒岩2 電話:0799-56-0720(灘黒岩水仙郷) ※開園期間以外0799-43-5240(南あわじ市商工観光課) 時間:9:00〜17:00(最終入園16:30) 時間:12月下旬〜2月下旬のみ開園 料金:入園料大人500円、小・中学生300円 駐車場:300台(無料) ※臨時駐車場含む 交通:神戸淡路鳴門自動車道西淡三原ICより車で25分

■絶景DATA/見ごろ:1月中旬〜2月上旬、水仙の本数:約500万本、ベストタイム:13時ごろ。島の南東側の斜面に広がり、午前中から太陽が斜面を照らす。昼過ぎには海面も輝き、絶好のビュータイム。

■ 閉鎖を乗り越え再オープン!絶景を見下ろす山上公園

「若人の広場公園」は、福良湾を見下ろす「大見山」にあり、展望台からは壮大なパノラマが眺められる絶景スポット。1967年に男女学徒を追悼する施設として建設。阪神・淡路大震災で一時閉鎖されたが、恒久平和を願い、市民が憩える公園として2015年に再オープン。

高さ約12mの「管理棟」の屋上展望台からは、鳴門海峡が一望。眼前に遮るものがなにもない、雄大なパノラマに感動するはず。

【若人の広場公園】住所:兵庫県南あわじ市阿万塩屋町2658-7 電話:0799-55-2520(若人の広場公園管理事務所) 時間:9:00〜17:00 休み:なし 料金:入園無料 駐車場:27台(無料) 交通:神戸淡路鳴門自動車道淡路島南ICより車で20分

■絶景DATA/見ごろ:通年、標高:約145m、ベストタイム:日没。鳴門海峡と夕日が一望。雲の隙間から光が漏れる「天使のはしご」と呼ばれる光景が見られることも。

■ 淡路黒松と夕日が織り成す「日本の夕陽百選」

約2.5km続く白い砂浜に、約5万本の淡路黒松が生い茂る、淡路島随一の景勝地。なかでも「日本の夕陽百選」の一つに選定された夕日の美しさは圧巻。白砂青松の海岸と穏やかな瀬戸内海が夕焼けに染まる、幻想的な風景に心癒されよう。

柿本人麻呂に「万葉集」に詠まれた古くから知られる名勝で、現在も「日本の渚百選」「日本の水浴場88選」などに選定されている。

【慶野松原】住所:兵庫県南あわじ市松帆古津路970 電話:0799-43-5240(南あわじ市商工観光課) 時間:観覧自由 休み:なし 料金:観覧無料 駐車場:700台(無料) ※海水浴シーズンは700円/1日 交通:神戸淡路鳴門自動車道西淡三原ICより車で10分

■絶景DATA/見ごろ:通年、松の本数:約5万本、ベストタイム:日没前。瀬戸内海に沈む夕日が白砂青松の海岸をオレンジ色に染める、日没30分前から日没までがオススメ。

■ 橋のライトアップと神戸の夜景!島から望む幻想的な光の共演

「明石海峡大橋」は、淡路島と本州を結ぶ全長約4kmの雄大な吊橋。「淡路SA」や「道の駅あわじ」など、淡路島には明石海峡大橋を望むビューポイントが点在している。昼はもちろん、レインボーに輝く橋のライトアップと夜景が一度に楽しめる夜は必見の美しさ。

神戸側から明石海峡大橋を渡ってスグの「淡路SA」がリニューアル。蓄光石舗装の「恋人の聖地」などが新設された。

【明石海峡大橋】電話:078-291-1033(本州四国連絡高速道路) 時間:観覧自由 休み:なし 料金:観覧無料 駐車場:場所により異なる 交通:神戸淡路鳴門自動車道淡路ICより車で5分(道の駅あわじ)

■絶景DATA/見ごろ:通年、橋の長さ:3911m、ベストタイム:日没後毎時0分、30分。ライトアップは日没から24時まで。通常パターンのほか毎時0分に虹色、30分は宝石色になる。

■ 島随一の絶景!海を背景に広がる満開の花畑

「あわじ花さじき」は、大阪湾や明石海峡を見下ろす丘陵地に広がる淡路島随一の花の名所。入園無料の園内で四季折々の花を観賞できる。オススメは春の菜の花&秋のコスモス。海を背景に園内を埋め尽くす約100万本の菜の花&約70万本のコスモスは圧巻の美しさ。

甲子園球場約4個分の園内に咲く菜の花。海を背景に一面に広がる菜の花畑は淡路島の春の風物詩として知られる。

【あわじ花さじき】住所:兵庫県淡路市楠本2865-4 電話:0799-74-6426 時間:9:00〜17:00(最終入園16:30) 休み:年末年始 料金:入園無料 駐車場:200台(無料) 交通:神戸淡路鳴門自動車道淡路ICより車で12分

■絶景DATA/見ごろ:春と秋、園内の広さ:約15万平米、本数:菜の花(3月上旬〜4月中旬)約100万本。ほか、ムラサキハナナ(3月下旬〜4月下旬)約42000本、コスモス(10月上旬〜11月上旬)約70万本、サルビア(8月中旬〜10月下旬)約60000本など。

■ 優しい光を放ちながら飛ぶホタルの乱舞

「諭鶴羽ダム」は、淡路島最高峰、標高約608mの諭鶴羽山の麓に広がるダム。ダム湖の周辺は遊歩道などがある公園として整備され、初夏はホタルの名所として有名。ダムの上流にホタル用の用水路が整備され、多い時は数百匹のホタルの乱舞が観賞できる。

真っ暗闇をゆらゆら光りながら飛ぶホタルが、淡路島に夏の訪れを告げる。ダム上流のホタル橋周辺は足場が悪いので歩きやすい靴で行こう。

【諭鶴羽ダム】住所:兵庫県南あわじ市神代浦壁 電話:0799-52-2336(淡路島観光協会) 時間:観賞自由 休み:なし 料金:観賞無料 駐車場:30台(無料) 交通:神戸淡路鳴門自動車道洲本ICより車で20分

■絶景DATA/見ごろ:6月上旬〜下旬、ホタルの種類:ゲンジボタル、ベストタイム:19時〜21時。ホタルは一晩で3回乱舞するが、1回目の19時〜21時がベスト。なかでも20時ごろがひと際美しい。

■ 海中に輝く青白い光幻想的な光景

四方を海に囲まれた淡路島で、春から夏に注目なのが、夜の海岸での「ウミホタル」観賞。「阿万海岸」では、昼はヤシの木が並ぶ南国ムード満点のビーチが、夜は一転して幻想的な雰囲気に変わる。キレイな海岸だからこそ見られる、神秘的な青白い光を眺めよう。

美しい光を放つウミホタルは、エビやカニの仲間の約3ミリの節足動物。水質のよい場所にしか生息できず、ウミホタルが見られる海岸は水が美しい証拠だ。

【阿万海岸】住所:兵庫県南あわじ市阿万西町 電話:0799-52-2336(淡路島観光協会) 時間:観賞自由 休み:なし 料金:観賞無料 駐車場:200台(無料) 交通:神戸淡路鳴門自動車道西淡三原ICより車で25分

■絶景DATA/見ごろ:4〜8月、ベストタイム:20時30分ごろ。ウミホタルは暗くなると砂の中から出てきて活動するので、日が暮れてから動きだす時間帯がオススメ。【関西ウォーカー編集部】