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半導体市場動向調査企業である米IC Insightsは3月29日(米国時間)、2017年の世界IC市場成長率を、年初に予測した5%から11%へと上方修正した。

調査企業が、下半期に予測を多少修正するのはよくあることだが、年初からの3カ月で修正をするのは異例である。なぜ今回、そうした動きがでたのかというと、DRAMやNAND型フラッシュメモリの価格高騰により半導体メモリ市場の成長率が予想をはるかに上回る可能性がでてきたためだという。

IC Insightsによる見直し予測では、2017年の世界DRAM市場の売上高は、前年比39%増、NAND型フラッシュメモリも同25%増と大きく成長することが見込まれている。中でもDRAMは、平均販売価格が前年比37%上昇と予測されており、DRAM価格が年後半に持ち直したものの、通年では前年比で12%の低下となった2016年とは対照的な様相を見込んでいる。また、NAND型フラッシュメモリの2017年の平均販売価格は前年比22%増と予測されている。

また、2017年のDRAMビット数量に対する需要は前年比で30%の増加になり、DRAMのビット生産能力も同20%の増加と予測しているが、実はDRAMの生産量そのものは、20nmプロセス以下への移行を進めているものの、歩留まりを高めるための時間がかかるため、減少傾向となることが見込まれることから、四半期ごとのDRAMの平均販売価格は上昇傾向が年間を通して続くことが見込まれるとしている。

その結果、2017年のDRAM市場規模は573億ドルと予測しており、2017年のIC製品カテゴリとしてもPCおよびサーバ向けMPU市場(471億ドル)を上回るほどの巨大市場となるとみられる。

世界IC市場の対前年比成長率(金額ベース%)の変遷を図1に示す。 2013年〜2016年は実績値、2017年は今年3月末時点での予測値である。DRAMなどすべてのカテゴリーを含む世界IC市場成長率とDRAMを除いたIC市場成長率の両方を対比して示している。

なお、2016年はDRAM平均販売価格が前年比で12%低下したことから、DRAM市場も同8%減のマイナス成長となり、この影響から世界のIC市場全体も成長率を鈍化させる結果となった。しかし、2017年はIC市場全体に4ポイントのプラス影響を与えるとIC Insightsは予測しているほか、NANDも3ポイントのプラス影響を与えるとも予測しており、IC市場全体の成長率の3分の2を牽引する存在になるとしている。

(服部毅)