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●ようやく日本でも展開
エムエスアイコンピュータージャパンは29日、同社製ゲーミングデスクトップPCを日本市場で販売すると発表した。小型モデル「Trident 3」を皮切りに、独特なフォルムが特徴である「Aegis 3」シリーズの投入も予定する。これに合わせて都内で説明会を開催。台湾本社から製品担当者が来日した。

○ようやく日本国内に製品投入

MSIは2016年6月にCOMPUTEX 2016にて、国内ゲーミングデスクトップPC市場への参入を表明した。その後、2016年9月の登場ゲームショウ 2016でも製品を展示。その際には「年内には販売したい」とのことだったが、スケジュールが遅れ、今回ようやくの投入となった。

現在、MSIでは「Aegis 3」シリーズ、Nightbladeシリーズ、Trident 3の3シリーズを展開している。このうち、「Aegis 3」シリーズの「Aegis Ti3」と「Aegis X3」、Trident 3という3製品を日本市場で販売する。「Aegis 3」シリーズはヘビーゲーマー、Trident 3はミドルレンジのゲーマー向けで、比較的ハイエンドよりの製品となる。

Trident 3に関しては、加藤勝明氏によるレビューを掲載しているので、こちらも参照してほしい。

説明会で登壇したMSI System Product Business Marketing SpecialistのPeggy Wang氏によると、製品名についている「3」はKaby Lake搭載モデルを意味し、「MSIはゲーミングデスクトップPC製品すべてにKaby Lakeを搭載している唯一のメーカー」だという。

○マルチチェンバーによる冷却を採用

MSIでは「G.A.M.E. UNLIMITED」をコンセプトに掲げ、ゲーミングデスクトップPCを開発する。「G.A.M.E.」はそれぞれ、次の要素の頭文字からとられている。

・Gaming Paformance
・Absolute Gaming DNA
・Magnificent Audio
・Essential Connectivity

MSIはマザーボードやグラフィックスカードメーカーとしてもよく知られているが、ゲーミングPCでもその強みを生かす。「Aegis 3」シリーズやTridrnt 3 には、独自クーラー採用のMSI製グラフィックスカードを搭載。他社製カードと比べて、高クロックかつ低温で動作するという。またGPUの温度が50度以下のときに冷却ファンの回転を止めるZeroFrozrに対応し、低ノイズを実現するとしている。

また、通常のゲーミングデスクトップPCでは、効率的なエアフロー確保が難しく、筐体内の熱風と冷風をかきまぜてしまうが、MSI製品ではCPUやグラフィックスカードで、それぞれ区画を分けることで、熱源の分離とエアフローの最適化を図る。さらに「Aegis Ti3」と「Aegis X3」では、CPUクーラーに簡易水冷を採用する。

このほか、メモリとM.2 SSDにはメタルカバーとサーマルパッドを搭載。発熱によるパフォーマンス低下を防ぐ。MSIのテストによると、カバーなしの状態では、メモリの温度が53.5度、SSDの温度が78.8度のところ、カバーを付けるとメモリは47.4度、SSDは73.3度まで温度が低下した。

○カスタム仕様のマザーボードを搭載

「Aegis 3」シリーズやTridrnt 3のマザーボードはカスタム仕様で、グラフィックスカードを垂直に搭載し、PCI Express x16スロットに余計な負荷をかけない。また、従来はPCI Express x16スロットやメモリスロットで採用する金属による補強「Steel Armor」をSATAポートとM.2スロットにも施す。高い強度を備えるほか、電磁干渉(EMI)を遮断する。

筐体内部には容易にアクセス可能で、メモリやストレージ、グラフィックスカードの交換に対応する。

筐体の各所にLEDを搭載し、MSIのイルミネーション機能「Mystic Light」をサポート。デスクトップアプリケーションからだけではなく、スマートフォンやタブレット向けのアプリからLEDの色、イルミネーションのパターンを設定できる。

○「Audio Boost」などゲーム向けのサウンド機能も備える

同社製のゲーミングマザーボードで広く採用する「Audio Boost」を搭載。オーディオ回路の左右を完全に分離することで、ノイズを抑える。「Aegis Ti3」と「Aegis X3」には、ESS Sabre HiFi DACを搭載し、384KHz/32bitのサンプリングレートに対応。さらに「Aegis Ti3」では、ハイレゾオーディオプロセッサを備える。

また、MSI製品ではおなじみのNahimicの音響技術を搭載。バーチャルサラウンドや低音のブースト、ボイスをクリアにといった機能に加えて、音がした方向を画面内に表示し、可視化する「Sound tracker」も利用できる。

○インタフェースや通信機能も重視

インタフェース面では、グラフィックスカードのHDMI出力を、フロントパネルで利用できる「VR Link」を備える。VRヘッドマウントディスプレイを接続すると「One-Click-to-VR」ソフトウェアが起動し、不要なアプリケーションを終了させるなど、VRコンテンツの動作に対してシステムを最適化する。

また、「Aegis Ti3」と「Aegis X3」には、USB 3.1コントローラとしてASMedia ASM2142を採用。PCI Express 3.0 x2接続をサポートすることで、最大16Gbpsのスループットを実現。2基のUSB 3.1 Gen2ポートを使った場合でも、最大限のパフォーマンスを発揮するとしている。

ネットワークコントローラとして、「Aegis Ti3」と「Aegis X3」は有線LANがKiller E2500、無線LANがKiller AC1435、Trident 3は有線LANがIntel製を採用する。「Aegis Ti3」と「Aegis X3」は、有線と無線のチーミングによる広帯域の利用に加えて、アプリケーションにより接続を切り替え、トラフィックを最適化できるとしている。

●日本投入第1弾「Trident 3」をもっと詳しく
○コンパクトなのにパワフル「Trident 3」

基本的な機能紹介の後には、日本市場投入第1弾として、4月10日に予約を開始する「Trident 3」について、もう少し詳しく説明された。Trident 3は、容量4.72Lの小型筐体を採用したゲーミングPCで、グラフィックスにNVIDIA GeForce GTX 1060を標準で搭載し、「世界最小のVR対応PC」をうたう。価格は198,000円。PCショップアークやサイコムなどでの取り扱いを予定する。

コンパクトで持ち運びも可能な本体に、VRにも対応する高い性能を備える点を特徴としており、MSIではこれを生かしたユニークなプロモーション動画を公開している。

またTrident 3には、マザーボードでも展開するホワイトモデル「Arctic」も限定エディションとして存在する。グラフィックスにGeForce GTX 1070を搭載した上位機種という位置付けとなっている。

搭載するGTX 1070カードは、日本未発表のMini-ITX対応モデル「GeForce GTX 1070 AERO ITX 8G OC」で、外排気仕様のオリジナルクーラーを採用する。

Trident 3 Arcticは海外ですでに販売されているが、日本国内での展開については現在調整中としている。おそらく、「GeForce GTX 1070 AERO ITX 8G OC」の投入に合わせてということになるだろう。

Trident 3の予約開始は4月10日だが、実際の出荷はそれから2週間程度で4月下旬から5月頭までには開始したいとしている。なお、「Aegis Ti3」や「Aegis X3」も順次投入する予定だが、具体的な発売時期や価格は調整中とのこと。