中国には「抜苗助長」という慣用句がある。これは宋の国で起きたとされる故事に基づいており、ある農民が苗の成長が遅いことを心配するあまり、苗を無理やり引っ張って「見かけ上の背丈」を高くした結果、苗はすべて枯れてしまったという話が元になっている。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国には「抜苗助長」という慣用句がある。これは宋の国で起きたとされる故事に基づいており、ある農民が苗の成長が遅いことを心配するあまり、苗を無理やり引っ張って「見かけ上の背丈」を高くした結果、苗はすべて枯れてしまったという話が元になっている。

 中国メディアの東方頭条は27日、この言葉が与える教訓は子どもたちへの教育にも適用することができると伝え、日本の幼稚園をみれば日本がノーベル賞受賞者をたくさん輩出できる理由がわかると主張する記事を掲載した。

 記事は古代ギリシャの哲学者であるプラトンの「教育は最も廉価な国防である」という言葉を紹介し、続けて「この言葉を真に理解し、かつ最高の水準で実践しているのは世界でただ日本だけである」と称賛した。

 さらに、「教育は最も廉価な国防である」という言葉を日本が実践していると主張した理由として、「中国では子どもたちに対する教育を重視するあまり、子どもたちにできるだけ早期から、できるだけ多くの知識を学ばせようとするが、これは『抜苗助長』であり、子どもの成長にとって必ずしもプラスではない」ためだと指摘した。

 幼少の子に対して「詰め込み教育」を行うことは抜苗助長であると指摘したうえで、現在の日本では「遊びを中心とした幼児教育体系」が確立されており、日本の幼稚園では子どもたちの天性を解放する教育環境を設けていると指摘し、こうした教育環境が子どもたちの心を育て、物事に対する興味を掘り起こす力になっていると説明。また日本がこのような優れた教育を実践できるのは、資源の少ない日本は「頼れるのはただ教育だけ」であることを熟知しているからだと論じた。

 教育基本法によれば、「幼児期の教育は,生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの」とされているほか、文部科学省の「幼稚園教育要領」では「幼児の自発的な活動としての遊びは,心身の調和のとれた発達の基礎を培う重要な学習」と指摘されている。人口の多い中国では何事においても競争が激しく、特に都市部では子どもへの教育ブームが起きているが、幼い子どもに知識を詰め込むよりも、記事は「子どもの豊かな感性を育てることを重視する日本の教育」の方が、子どもの将来にとっても国にとっても有益であると伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)