「適度な飲酒量」の模索が続いている

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1日のアルコール摂取量が12.5g以下であれば認知症発症リスクの低下が期待でき、逆に38g以上摂取している場合、リスク上昇の可能性があるとする研究結果を、中国海洋大学と青島大学の研究者らが発表した。

アルコール量12.5gとなるのは、ビールであれば310ml程度、ワインであればワイングラス1杯弱(約110ml)。

これまでにも軽〜中等度のアルコール摂取は認知症予防効果が期待でき、飲酒量が増えると認知症リスクが増加する可能性があることは指摘されていたが、定量的な分析や調査が実施されたことがなく、具体的にどの程度の量なのか、本当に実践可能なのかといった疑問が残されていた。

研究者らはアルコール摂取量と認知症リスクに関係があるのか、認知症患者と飲酒量について調査した11研究7万3330人、アルツハイマー病と飲酒量に関する5研究5万2715人、血管性認知症と飲酒量に関する4件の研究から4万9535人分を分析している。

その結果、アルコール摂取量と認知症発症リスクには相関関係が認められ、1日の摂取量が6gで発症リスクが飲酒をしていない人よりも低くなっていることが確認された。

アルコール摂取量が増加するとリスクも徐々に増加しており、1週間にグラス23杯以上、もしくは1日38g以上で発症リスクは約10%増加していた。これらのアルコールによる効果は60歳未満の成人で大きく、高齢者では弱くなる傾向にあったという。また、アルコールの種類別で分析した場合ワインが最もリスクが低くなっている。

発表は2017年1月17日、「European Journal of Epidemiology」オンライン版に掲載された。

参考論文
Alcohol consumption and dementia risk: a dose-response meta-analysis of prospective studies.
DOI: 10.1007/s10654-017-0225-3 PMID: 28097521/p>

医師・専門家が監修「Aging Style」