新幹線と中国高速鉄道がアジアを中心に受注競争を展開していることは、日本ではもちろん、中国でも広く知られており、中国人にとっても関心の的だ。中国高速鉄道にとって新幹線は手強いライバルであるため、中国では新幹線について詳しく知っている人も少なくない。(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)

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 新幹線と中国高速鉄道がアジアを中心に受注競争を展開していることは、日本ではもちろん、中国でも広く知られており、中国人にとっても関心の的だ。中国高速鉄道にとって新幹線は手強いライバルであるため、中国では新幹線について詳しく知っている人も少なくない。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、新幹線と中国高速鉄道を比較する記事を掲載。中国人ネットユーザーたちが日中両国の高速鉄道について議論を交わしている。

 記事は中国高速鉄道ではなく、新幹線の様々な車両についての写真を複数掲載している。強調しているのは中国高速鉄道との違いだ。例えば、500系は先頭車両がロングノーズ形状となっていることを紹介しているが、中国高速鉄道には500系ほどノーズが長い車両がなく、中国人にとっては見慣れない形状だと言える。そのため、500系のロングノーズは「格好良くない」というコメントが寄せられていたが、実は「空気抵抗の点で優れた形状」であるとの指摘もあった。

 また、新幹線は各車両の車両番号が明示されているため、乗客としては乗るべき車両が分かりやすい点、座席が回転するため、大人数で移動する際には向かい合って座ることができる点、トイレは温水洗浄便座が完備され、トイレットペーパーも2ロール設置されているうえに予備まで存在し、緊急時のSOSボタンもあることを紹介した。

 乗客への配慮とも呼ぶべき新幹線のこうした設備やサービスについて、「新幹線と中国高速鉄道の大きな違いがようやく分かった。それは人性化と利益化の違いだ」というコメントがあった。人性化とは中国語で「人に優しい」あるいは「配慮がある」といった意味合いの言葉であり、「人に優しい」設計とサービスがあるのが新幹線だという意味だ。一方、中国高速鉄道が「利益化」と指摘されているのは、中国高速鉄道の一部路線で乗車運賃の値上げが行われるためで、「国民のための高速鉄道である以上、利益を追求する必要などない」といった反発が根強く存在する。

 そのほかにも、中国高速鉄道と新幹線は技術的には大差ないとしながらも、「サービスの質と弁当の質は新幹線が圧勝」などの声も見られ、中国では新幹線のサービスが高く評価されていることが伝わってきた。

 中国高速鉄道は日本やドイツなど、様々な国の技術が元になっていることは周知の事実だ。他国から技術を導入しておいて、それをさらに外販することに対しては様々な議論があり、日本でも批判の声が存在する。だが、中国は「導入した技術は金銭で購入したもの」であり、「導入した技術にイノベーションを加えた技術は中国の技術である」として、他国に輸出することは何ら問題ないとの姿勢を貫いている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Sakarin Sawasdinaka/123RF.COM)