三種三様の魅力が詰まったベリーグッドマン主催「3X UP Tour 2017」東京公演

 大阪出身3人組ボーカルユニットのベリーグッドマンが3月23日に、東京・渋谷CLUB QUATTROで、初となる主催イベント『3X UP Tour 2017』の東京公演をおこなった。この日、対バン相手として登場したのは、4人組ロックバンドのSPiCYSOLと、ラップとアコギの2人組ユニットのMOROHA。トリを務めたベリーグッドマンは、この時期にぴったりの「さくら」や代表曲「コンパス」など全9曲を披露。3組によってミックスアップされた会場は、熱量の高いステージとなった。5月からはワンマンツアー『ベリーグッドマン“てっぺんとるぞ宣言”ツアー2017〜超好感男の証明〜』をスタートする。

SPiCYSOL

 トップを飾ったのが4人組ロックバンドのSPiCYSOL。ライブは、気持ちの内側から心地好くテンションを上げてゆくメロウでソウルフルな「Honey Flavor」から幕を開けた。ホーンを加えた「Night Cruising」でも、躍動するビートを通し観客たちの上がりたい感情を熱く刺激してゆく。何よりKENNY(Vo.Gt)が常にエモーショナルな歌を届け、触れた人たちの心へ温かく寄り添っているようだった。後半には、レイドバックしたサーフミュージックナンバー「Signal」や、愛しき想いを詰め込んだ歌が胸を潤わせたラブバラードの「Coral」も演奏。最後に披露した開放的なハッピーサーフチューン「AWAKE」まで、SPiCYSOLは心地好いサーフスタイルのロックを通し、場内に夏の風景を描き続けていた。

SPiCYSOL SPiCYSOL SPiCYSOL MOROHA

MOROHA

 2番手を担ったのがラップとアコギの2人によるMOROHA。冒頭を飾った「恩学」が流れた途端、<音楽で幸せにしたい♪>と音楽と人生を重ね合わせたリアリティあふれるリリックとメロウな演奏に、誰もが瞬時に心を寄り添わせていた。力強いラップとアコギのリフが響き渡る。別れた彼女が、貧乏アーティストに想いと愛を込めてメッセージした、仮タイトル「拝啓MCアフロ様」。己自身に活を入れてゆくように叫んだ「四文銭」など、MOROHAは命を叫んでいた。MCのアフロは、魂を削った言葉を叩きつけてきた。人の心に巣くう汚い…いや、一番純粋な本心を赤裸々なまでにぶつけていた。その言葉に誰もが終始釘付けになっていた。

MOROHA MOROHA MOROHA MOROHA MOROHA

ベリーグッドマン

ベリーグッドマン

 トリを飾ったのが、この日の主催者であり、3月8日にアルバム『Spring Spring Spring』を発売したばかりのベリーグッドマン。ライブは、冒頭からメンバーとファンたちとの熱いコールアンドレスポンスが飛び交う「ビートボックス」からスタート。3人はアドリブでガンガン言葉の弾丸を撃ち放ってゆく。彼らの煽りに刺激を受け、場内には熱が渦巻き始めていた。

 その熱をさらに高めるように、「Get Start」へ。気持ちを晴れやかな気分へと上げてゆく開放的な楽曲が飛び出すと同時に、場内から熱い手拍子と無数の叫び声が上がっていた。3人も心地好く駆けるビートへ乗り、フロアーに熱狂という風を吹かせてゆく。幾度となく繰り返されるコールアンドレスポンス。いつしか誰もが手にしたタオルを振りながら、上がっていく気持ちへガンガン熱狂というガソリンを注いでいた。

 想いを言葉に詰め込みながらも力強く攻めてゆくHiDEXのメロディー。会場中の人たちが「Vibes UP!!」に合わせ、掲げた両手を大きく振りながら、無邪気な笑顔で<YEAH!! YEAH!!♪>とメンバーと一緒に歌い続けていた。HAPPYなヴァイブスがどんどん上がってゆくようだ。

ベリーグッドマン

 気持ちをウキウキ弾ませる「まずはここから」へ。次々とマイクをリレーをし、上がり続ける熱を歌やラップを通しフロアーへ繋ぎながら、会場中の人たちと一つになって3人ははしゃいでいた。MOCAのアドリブ交じりの煽りや、気持ちを弾ませる演奏に身を任せていたら、騒がなきゃ損じゃないかと思える空気感に。

 「生きてたら辛いことも多いですけど、大切な家族や友達のためだったらいつだって涙を流せる」。場内中に突き上がった無数の拳。何事にも真っ直ぐで情熱的だった青春時代へ感情を巻き戻すように、胸の奥底から突き上がる情熱へさらに熱い力を注ぐよう「Brand New World」が流れだした。この歌は、僕たちや私たちの悲しい経験さえも未来の力に変えてゆく歌。悔しくて流した涙がいつか実を結ぶと信じながら、流れる嬉し涙を勇気の糧にするように、誰もがベリーグッドマンの歌へ、3人の天高く掲げた拳に、共に声と拳を重ね合わせていた。

 HiDEXが手にしたアコギの演奏に乗せ歌ったのが、最新アルバムにも収録された「おかん〜yet〜」。母親への感謝の想いが、舞台上から零れるひと言ひと言を通してじんわり心に響いてゆく。今は自らが守らねばという気持ちを抱きながらも、まだまだ未熟だった頃から自分を信じ支え続けてくれた母親への感謝の想いを、3人は言葉にして届けてゆく。誰もがこの歌を、自分の母親の姿と重ね合わせ聴いていたに違いない。胸をホロッと泣かせる名曲。

ベリーグッドマン

 「次の歌は、卒業生のみなさんへ持ってきた歌です」と込み上がる想いのまま高らかに歌う3人の歌声から幕を開けたのが、「さくら」。彼らは優しい音色の上で旅立つ決意を語るように力強く言葉を紡いでゆく。サビでは、大勢の人たちが大きく右手を振りながら3人の想いとみずからの気持ちを重ね合わせていた。「さくら」は前へ進む勇気を与えてゆく。幾つになろうと、新しいことを始めるうえでの勇気を胸に届けてくれるようだ。

 <OH! YEAH!!♪>のやりとりから、楽曲は光を抱いた高揚ナンバーの「ベリーグッド」へ。気持ちに輝きや笑顔を注ぎ込む歌。この曲に触れている間中、沸き上がる感情を抑えきれず止まぬ手拍子、飛び交う<グッドタイム♪>の声。最高の仲間(ベリーグッドマン)と一緒に騒がなきゃもったいないと思わせる気持ちを、ガンガンに上げてゆくナンバーに乗せ、炸裂するビートに飛び乗る。次々と多彩なリズムを届けながら、3人も、観客たちと一緒に自由奔放にパーティを楽しんでいた。弾むビート、弾むラップ、弾む鼓動。止めたくない熱狂なら、とことんまで騒げばいい。それが、ここの会場に生まれた最上級のルールだと思わせた。

ベリーグッドマン

 Roverは「今日の思い出を最高の宝物にしたいと思います」と最後に届けたのが、ベリーグッドマンを結成して最初に作った歌「コンパス」。3人のアカペラから歌はスタート。その美しいハーニモーに心が震えた。何時しか手拍子をしながら、3人の届ける言葉を胸の中で受け止め、僕ら自身が、この曲を未来へ進むためのコンパスに変えていくようだ。サビでは大勢の人たちが頭上高く掲げたピースサインを3人に捧げていた。何より3人の歌声は、僕らや私たちの未来を指し示す心のコンパスになっていた。その赤い矢印が示す先に、ベリーグッドマンが届けた力強い勇気と輝きの指し示す方へ一緒に進みたかった。最後にRoverの言った「みなさんの明日が晴れますように」の言葉が響いていた。

 最後は、この日出演したSPiCYSOLとMOROHAが舞台上へ勢ぞろいし、全員での写真撮影と挨拶へ。この日の3組は、最後の最後までミックスアップしながら熱狂を届け続けてくれた。

 ベリーグッドマンは、5月からワンマンツアー『ベリーグッドマン“てっぺんとるぞ宣言”ツアー2017〜超好感男の証明〜』をスタートする。

(取材=長澤智典)

セットリスト

01.フリースタイル
02.Get Start
03.Vibes UP!!
04.まずはそこから
05.Brand New World
06.おかん〜yet〜
07.さくら
08.Good Time
09.ベリーグッド
10.コンパス