学歴で人を見下す「東大卒」の先輩、どう接すればいい?

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子供の頃から成績優秀で、志望校に現役入学。就職活動も引く手あまただった。そんな賢い高学歴者が社会に出た途端、仕事で評価されずにあえいでいる。何が問題なのか。どうすれば解決するのか。世界中で数多くのエリートと仕事をしてきた投資家、ムーギー・キムさんが、ここに処方箋を公開する。

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●ケース3:Yさん28歳
悩みのタネは、東大卒の先輩Cさんだ。職場の私大卒を見下した行動をとるため、ケンカに発展することは日常茶飯事。結果、社内も取引先も一緒に仕事するのを拒否する人が増え、今は完全に干されている。異動で部署が一緒になってしまったが、どう接すればいいのか見当がつかない。

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■私大卒を蔑み常に顰蹙を買う

マーケティングリサーチ企業に勤務するYさん(28歳)。東大卒の先輩、Cさん(33歳)がとにかく同僚とケンカする人で困っている。

Cさんがクライアントと相談した案件を、社内で説明する際、全体像を把握しているのは本人だけ。しかしこまかい説明や指示を伝えず、「は? こんなこともわからないの?」と口にしては、怒りを買っている。「私大のヤツは不勉強で話ができない」も口癖だ。理屈っぽく、人の反論にはその10倍を返さないと気が済まず、SNSでも主張が違う知人とすぐ口論している。

こうした言動が積み重なり、社内でCさんとの仕事はNGという人がどんどん増えていった。クライアントからも「態度が悪い」とクレームが入るが、関わると面倒くさいため、上司も注意しない。

そんな厄介者ゆえ、部署をコロコロ変えられるCさんが、先日Yさんの部署に配属になった。最近は仕事が与えられず、ネットを見るか新聞を読んで過ごし、「バカ上司め」「クソ会社が」とぶつぶつ悪態をついている。はたしてどうつきあえばいいのだろうか……。

▼解説

「選民意識は強いのに、人徳が低く、仕事もいまいち。そうなると優越感を感じられる源泉が、いまだに過去の学歴しかない。結局、仕事ができないコンプレックスを隠すため、学歴に頼ってしまう、二流どころか三流、四流の悲しい負け組学歴エリートです」

そうキムさんが分析するように、自分の学歴に強くこだわり、プライドと自己評価が過剰に高いCさん。さらに人の優位に立ちたがるので、仕事の全体像を周囲に教えようとしない。結果、組織の生産性向上まで阻害してしまう、困ったパターンだ。

「こうした性格は今に始まったものではないはずで、軌道修正は永遠に不可能。周りにいたら、極力関わってはいけません」(ムーギー・キムさん)

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▼キムさんのアドバイス

好戦的で不平不満が多く、他人への敬意・配慮にかけ、コミュニケーション能力が低い。高学歴でありながら仕事ができない人の典型的パターンです。そのうちハローワークで、『東大の文一出たんですよ? こんな仕事できるかい!』と勇ましく吠えている姿が目に浮かびます。社内で干されるのも当然。何が問題かといえば、こういう人をクビにできない会社と法律が問題です。

しかし、それなりの年齢になって、自分の弊害を悟っていない彼を更生させるのはまず不可能。彼とうまく仕事ができなくても、幸い彼の悪評は社内で固まっているので、あなたのキャリアには影響がありません。このような奇人との出会いは、人生で一定の確率で遭遇する事故だと思って、極力深入りせずに過ごしましょう。

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ムーギー・キム
1977年生まれ。プライベートエクイティファンドで働く傍ら、作家としても活躍。近著『最強の働き方』(東洋経済新報社)、『一流の育て方』(ダイヤモンド社)がともに大ベストセラーに。

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(鈴木 工=文 アドバイスしてくれる人:投資家 ムーギー・キム)