ベータ版『iOS 10.3.2』が開発者やテスト参加者に公開されました。

しかし、なぜか『iPhone 5』・『iPhone 5c』・第4世代iPadに対応したバージョンがまだ公開されていません。

iOS 10.3.2の変更点とiPhone 5未対応の謎

アプリとSiriを連携させる『SiriKit』のバグが修正されたこと以外、iOS 10.3.2の変更点は発見・発表されていません。

バージョンが「10.3」から「10.3.2」に変わったことからも、小規模な変更やバグの修正などに重きを置いたアップデートだと考えられます。

しかし、ウェブサイト『AppleInsider』によると、iPhone 5/5c・第4世代iPad向けのiOS 10.3.2は開発者やテスト参加者にまだ公開されていません。

iOS 10.3.2がiPhone 5に対応しない理由

iPhone 5/5c・第4世代iPad版iOS 10.3.2が公開されていない理由は3つ考えられます。

人員不足

1つ目は、iOS 11などのほかのソフトウェア開発に人員を割いているので、iPhone 5/5c・第4世代iPad版iOS 10.3.2の開発が遅れている・遅いだけ。

そのうち対応版が公開され、一般ユーザーへの公開には間に合うかもしれません。

iPhone 5では不具合が発生していない

2つ目は、iOS 10.3.2で修正されている不具合はiPhone 5/5c・第4世代iPadでは発生していないため。

過去にも、特定のモデルのためだけに用意されたバージョンのiOSが公開されています。

iPhone 5のサポートを打ち切る

3つ目は、iOS 10.3.2で32ビット対応のiPhoneやiPadのサポートを打ち切るため。

iPhone 5/5c・第4世代iPadは「A6」・「A6X」プロセッサを搭載しており、32ビット対応です。一方で『iPhone 5s』や『iPad Air』以降のモデルはいずれも64ビット対応。

32ビットに比べ、64ビットは1度に扱えるデータの量が多いので処理が速いとされます。

AppleはiOSやアプリの64ビット対応を進めており、非対応アプリの起動時にはメッセージを表示したり、リストアップしたりする機能をiOSに盛り込んでいます。

さらに64ビット非対応アプリは「将来のiOSのバージョンでは動かない可能性があります」として、開発元に詳細を問い合わせるよう勧めています。


リストは、『iOS 10.3』にアップデートした設定アプリの【一般】→【情報】→【App】で確認できます。

iOS 10.3へのアップデート方法はこちら。
『iOS 10.3』正式公開、アップデート前にバックアップを忘れずに

こうした動きから、Appleは64ビットに対応していないiPhone・iPadに、新たなバージョンのiOSの提供をやめるのではないか、と考えられています。

その時期は今秋リリースのiOS 11ではないかとの見方もありました。それがiOS 10.3.2に早まった可能性も考えられなくはないですが、デバイスのサポート打ち切りは『iOS 9』から『iOS 10』に変わったときのように、大規模なアップデートで行われてきました。

したがって有力なのは、人員不足で32ビット版iOS 10.3.2の公開が遅れている説か、iOS 10.3.2がiPhone 5などには不要という説ではないか、と考えられます。

早ければ6月にはiOS 11が発表され、開発者向けにベータ版が提供される見通しです。iPhone 5に対応するか否かも分かるでしょう。

こちらもご覧ください。
→ 今のiPhone、あと何年使える? iOSの変遷で読み解く

参考

Apple releases first public beta for iOS 10.3.2, still no 32-bit version available - AppleInsiderApple Seeds First Beta of iOS 10.3.2 to Public Beta Testers - Mac Rumors