カーナビなどの利便性向上はもちろん、自動運転技術の確立にも欠かせないのがクルマとインターネットの接続です。

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ほかにも、路車間通信、車車間通信など次世代のITSにも「つながる」技術が欠かせません。たとえばトヨタでは、レクサス各モデルやプリウスPHVなどに搭載されているDCMという専用通信機を使ってオペレーターサービスや常時可能な道路情報更新(地図)、セキュリティサービスなどが利用できます。

さらには、プリウスPHVの新サービスの「PHVつながるでんきサービス」もつながる技術を利用したもの。EVモード走行距離や自宅充電量などの情報をトヨタからユーザーがサービス申込みをしている電力会社に提供。

提供された内容は、ユーザーがWEBサイトを通じて確認できるほか、内容に応じて電力会社からユーザーにポイントを付与。そのポイントを利用することで電力料金の支払いや、商品との交換を行うことができるというものです。

「つながるクルマ」、「コネクテッドカー」と呼ばれる技術がそれで、自動車メーカーと通信やIT企業などとの協業が広がっています。ルノー日産(現在は三菱含む)はマイクロソフトなど、トヨタもマイクロソフトと協業し、ホンダとソフトバンクはAI分野で共同研究を開始しています。

3月27日、トヨタとNTTグループが「コネクテッドカー」向けのICT基盤の研究開発に関して協業すると発表しました。

両社が持つ技術やノウハウを共有し、クルマから得られるビッグデータを活用することにより、事故や渋滞といった社会が直面している様々な課題の解決や、ユーザーへの新たなモビリティサービスの提供に必要となる技術の研究開発に共に取り組むとしています。

協業により、将来の持続可能なスマートモビリティ社会の実現をグローバルな視点から推進するとしています。

協業の内容は、下記のとおりです。

・データ収集・蓄積・分析基盤:多数のクルマから大量に受信する車両情報等の収集・蓄積や大容量データの配信、収集した大量データのリアルタイムな分析処理を実現する基盤を構築・運用するための技術の創出。

・IoTネットワーク・データセンター:クルマの使い方を想定した大容量データを確実かつ安全に集配信するための、グローバルインフラのネットワークトポロジーやデータセンターの最適配置などの検討。

・次世代通信技術:クルマの利用における最適な移動通信システムのあり方の検討や、接続検証を通じた5Gの自動車向け標準化の推進、エッジコンピューティング技術の適用性の検証。

・エージェント:AI(人工知能)を活用した車内外の環境理解による運転アドバイスや音声インタラクション技術等の組み合わせによる、ドライバーに快適なサービスを提供するための技術の開発。

とくに注目は、5Gと呼ばれる「第5世代移動通信システム」の活用で、NTTによると、2020年にはトラフィック量が2010年から1000倍以上になると予想されるそうです。

今回の協業にも含まれているNTTドコモは、5Gの標準化を牽引し、高度な研究・技術開発の実績を活用し、クルマ向けの5G移動通信システムの実証実験を先導すると表明。

さらに、NTTドコモの「5G技術コンセプト」では、高い周波数帯を従来の低い周波数帯と組み合わせて用いることにより、通信の安定性を確保しつつ、100倍の高速化、1000倍の大容量化を目指すとしています。

ナビなどの情報や自動運転に関する技術を中心に、たとえば走行により自動車保険料が変わるなど、ビッグデータの活用はさらに進むと思われます。

(塚田勝弘)

注目の5G利用で何ができるようになる?トヨタとNTTが「つながるクルマ」で協業へ(http://clicccar.com/2017/03/30/457975/)