日本政府は法律に基づいて企業などの法人に税金を課しているが、企業が実際に納める税金の負担はそれほど重くない。

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日本政府は法律に基づいて企業などの法人に税金を課しているが、企業が実際に納める税金の負担はそれほど重くない。長年にわたり、日本は税制の改善で主に「減点法」を採用し、さまざまな減税政策によって日本企業に投資や雇用を増やすよう奨励し、そうやって日本経済をよくしようとしてきた。経済参考報が伝えた。

日本の西村あさひ法律事務所の錦織康高弁護士の説明によると、「日本では、法人が納めなければならない税金にはまず法人税がある(中国の企業所得税に相当)。法人税には狭義の法人税と地方法人税とがあり、さらに法人住民税、法人事業税もある。このうち国税は法人税だけで、税率は23.4%。地方税は地方法人税、法人住民税、法人事業税の3種類あり、税率は約7%だ」という。

また何か手続きを行うたびに税金を納める必要がある。不動産を購入すれば不動産所得税を納め、賃貸契約を交わす時には印紙税を納めなくてはならない。法人が資本金を増加(増資)する時には登記を変更し、登記に係る税金を納める必要がある。だがこうした税金はどれも大きな金額ではない。日本企業の税負担では法人税が中心で、所得の30%あまりを納めることになる。

とはいえ日本企業が実際に納める法人税は通常、30%を大きく下回る。錦織弁護士は、「日本の小規模企業の法人税率は低く、一般企業は23%あまり、小規模企業は15%だ。また日本には設備投資に対する優遇税制もあり、投資額を翌年から耐用年数に応じて分割して費用計上(減価償却)できる。設備投資をたくさん行えば、相対的に実際に納める税金が少なくなる」と指摘する。

愛知大学国際中国学研究センターの李博・研究員(経済学博士)はパナソニックのケースで試算を行った。李研究員が入手したデータによると、パナソニックの2015年度の営業額は4157億円、税引き前利益は2170億円。法人税額は税引き前利益に約30%の基準税率をかけて計算するので651億円になるはずだが、実際に納めた法人税は145億円で、税引き前利益の7%にも満たなかった。これは日本の法人税に各種の減免措置があり、減免額が非常に大きいことが原因だ。

李研究員は、「日本の税金の減免の内容には大きく3種類ある。1つ目は赤字なら税金を納めなくてよいこと。2つ目は投資すれば税金を減免すること。3つ目は株の収益が納税の対象外であること」と説明する。

赤字が出ればその年は税金を納めなくてよく、その後8〜9年間は損失を一定の割合で計上することができる。錦織弁護士は次のように説明する。「企業が15年度に100億円に赤字を出し、16年は50億円、17年は10億円の税引き前利益を出したとする。この100億円のうちの50億円の半分、つまり50億円×50%=25億円の部分を損失として計上できるので、16年の法人税は(50−25)×30%=7億5000万円になる。17年の10億円の利益の50%、つまり5億円も損失として計上できる。するとこの年は10−5=5億円の所得になり、これに30%の税率をかけると、納税額は1億5000万円になる」。

日本はここ数年、法人税の減免に力を入れてきた。他の先進国と比較して、日本企業の負担は重い。錦織弁護士は、「3年くらい前まで、日本の法人税率は40%だったが、今は30%に引き下げられた。先進国の中では米国と日本が法人税を中心に置くが、他の国は消費税が主な財源だ。日本も今後、消費税に転換していくだろう」と予想する。

専門家は、「今後の中国の優遇税制は日本にならって『減点法』で行うのがよい。まず費用を圧縮し、根拠のない費用徴収を撤廃すると同時に、費用を税金に置き換えて徴収するようにし、徐々に減税を進めていくことだ。次に一刀両断といった局面を改め、企業への課税は企業の規模や産業の種類に応じて行い、小企業の税負担を軽減させる必要がある。また各種の制度設計を通じて流通税が流通過程で企業にもたらす可能性のある実質的な負担をできる限り軽減させることも必要だ」と指摘する。(提供/人民網日本語版・編集/KS)