王毅外相は「日本は"心の病"を治せ!」と日本の歴史認識を批難したが、中国こそ自国の真実を直視すべきだ。先般対談をした亡命漫画家ラージャオ氏は、「日本はなぜ中国共産党の嘘を指摘しないのか」と疑念を呈した。

日本は"心病"(心の病)を治せ!――王毅外相、記者会見で

王毅外相は3月8日に行われた記者会見で、日本の記者からの「今年は日中国交正常化45周年だが、日中間の歴史問題を乗り越えるために何か良い方法はあるか?」という質問に対して、おおむね以下のように答えた。中国共産党の機関紙「人民日報」の電子版「人民網」が伝えた。

――今年はたしかに中日国交正常化45周年記念だが、同時に"盧溝橋事件"80周年の年でもある。一つは平和への道であり、もう一つは戦争と対抗への道だ。80年前、日本は全面的に中国を侵略し、中国やアジア各国の人民に甚大な災難をもたらし、最終的に日本自身が失敗の深淵への道をたどることとなった。45年前に日本の指導者は(日中国交正常化をして)歴史を反省したはずだが、しかしこんにちに至るもなお、日本には歴史の逆行をもくろむ者がいる。われわれは日本との関係を改善したいが、そのためには日本がまず"心病"(心の病)を治さなければならない。そして中国が絶え間なく発展振興している事実を、理性的に受け入れなければならない。(ここまで引用)

なんという傲慢さ。

中国共産党自身が自らの歴史の真相を隠蔽していることを、国際社会がいつまでも知らずにいるとでも、思っているのだろうか?

中国共産党の歴史の真相を隠蔽している中国

拙著『毛沢東 日本軍と共謀した男』にも詳述したように日中戦争(抗日戦争)中、中共軍を率いる毛沢東は、中共軍が日本軍とまともに戦うことを許さず、中共スパイに指示して、蒋介石が率いる国民党軍の軍事情報を日本側外務省系列(の岩井公館)に高く売りつけ、日本軍が国民党軍兵士をやっつけやすい状況を創り出していた。国民党軍の軍事情報は、1936年末に起こした西安事変により1937年に入ってから始まった国共合作によって入手できた。

1937年7月7日に盧溝橋事件が起きて日中戦争が本格化すると、同年8月、毛沢東は洛川(らくせん)会議を開いて、「中共軍の兵力の10%しか抗日のために使ってはならない。70%は中共軍拡大のために使い、残りの20%だけ、国民党軍と妥協するために(あたかも国民党軍と合作しているかのごとく装うために)使え」と命令している。

遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)