死刑廃止を呼び掛けるTシャツを着た活動家。米首都ワシントンの最高裁判所前で(2016年6月29日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米アーカンソー(Arkansas)州のエーサ・ハチンソン(Asa Hutchinson)知事(共和党)が、わずか11日間に8人もの死刑を執行する命令書に署名したことを受け、同州の刑務所に収監されている死刑囚らが28日、これを停止させるよう求める訴訟を起こした。

 ハチンソン知事は、死刑に使用する入手困難な注射薬の使用期限に間に合わせるため死刑囚8人の死刑を執行することを明らかにし、議論を呼んでいた。

 死刑囚らは死刑執行のスケジュールが早まったことで上訴の準備に十分な時間が取れなくなる上、アーカンソー州で定められている、恩赦の再検討手続き義務に違反すると主張している。

 死刑囚8人のうち6人は訴状で「訴状に名を連ねている原告の一人一人が、州政府が計画している性急過ぎる死刑執行スケジュールにより取り返しのつかない権利侵害に苦しんでいる」と述べている。

 死刑執行のスケジュールが前倒しされた理由は、死刑に使用する注射薬が全米で不足しているためで、アーカンソー州では催眠鎮静剤のミダゾラム(Midazolam)の使用期限が迫っているという。

 死刑囚らはさらに、ミダゾラムでは十分に意識を失わせることができないため、非常に激しい苦痛を味わうと主張している。

 ハチンソン知事の計画では、4月17日、20日、24日、27日にそれぞれ2人ずつ死刑が執行される。

 米最高裁が1976年に死刑を復活させて以来、10日間で8人の死刑が執行された例はない。
【翻訳編集】AFPBB News