28日、引き揚げられた韓国の旅客船セウォル号から骨のようなものが見つかり、一時「行方不明者の遺骨と推定」と発表されたが、鑑定の結果、数時間後に豚の骨と判明する騒動があった。写真は行方不明者家族のDNAサンプル採取を報じる韓国のテレビ。

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2017年3月28日、沈没から約3年ぶりに海上に引き揚げられた韓国の旅客船セウォル号から骨のようなものが見つかり、一時「行方不明者の遺骨と推定」と発表されたが、鑑定の結果、数時間後に豚の骨と判明する騒動があった。これを受け複数の韓国メディアが、新たに浮かび上がった疑問や引き揚げ作業の問題点を報じている。

韓国海洋水産部は28日午後3時過ぎ緊急会見を開き、同日午前にセウォル号を載せて運ぶ半潜水式の船甲板上で、行方不明者の遺骨とみられる骨7片が見つかったと明らかにした。この知らせに、家族との3年ぶりの再会に期待を膨らませた行方不明者の家族たちだったが、同日午後9時ごろ出された国立科学捜査研究院による鑑識の結果、骨片は豚のものと判明した。

人と貨物だけを運んでいたはずのセウォル号からなぜ動物の骨が見つかったのか、との疑問を掲げ解説したのは聯合ニュースだ。セウォル号には乗員33人を含む443人が乗船、捜査結果と記録によれば2143トンの貨物が積まれていた。専門家の話では動物を運ぶための貨物室はなく、貨物として動物を載せることはできないため、これまでセウォル号で動物が運ばれていた可能性は言及されることがなかった。

しかしある専門家は「動物を他の貨物と混ぜてトラックに積み込み、申告していない可能性もある」と指摘する。このほか専門家からは、セウォル号が馬の産地として知られる済州島(チェジュド)行きであったことから馬が載せられていたことや、乗客がペットを連れて乗船したこと、乗客が持ち込んだ食べ物や船内の食堂で食材として使われた豚肉の骨が見つかったこと―などの可能性が提起された。

一方、SBSテレビが指摘したのは、船内の遺留品などが海に流れ出るのを防ぐための措置が不十分だったのではないかという点。セウォル号は窓や出入り口など290カ所余りに2.5センチ間隔で「流失防止ネット」が張られていたが、今回「船外」で見つかった骨片の中には長さ18センチになるものもあった。海洋水産部などによれば、引き揚げ作業の過程で重みに耐え切れず一部のネットが破損した可能性があるほか、それ以前に、引き揚げ作業のため船体に開けられた穴は140以上に上り、行方不明者の家族の間では、今回の騒動でさらに不安が募っている。(翻訳・編集/吉金)