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栃木・那須のスキー場で8人の死者を出した雪崩遭難(2017年3月27日)の全容がわかってきた。悪天候で登山を中止した代わりに、「ラッセル訓練なら」と安易に考えた指導者に、雪崩に対する警戒心はなかったらしい。グループは、登山届すら出していなかった。

栃木県教委によると、ラッセル訓練には、県内の高校山岳部の男女40人と教員8人が参加していた。午前8時に那須温泉ファミリースキー場の麓を出発、第2ゲレンデ脇の樹林帯の斜面を、5班に分かれて登り始めた。新雪のラッセルだからと、班ごとに別々のルートを進み、先頭が県立大田原高校の12人と教員2人だった。

登り始めて30分ほどで、先頭は樹林帯を抜けた尾根の上部に出て休憩していた。雪崩は尾根のさらに上部の、樹木のほとんどない斜面で起こって、大田原高校の班を直撃した。40〜50メートルほど流され、6人は自力で脱出したが、8人は尾根上の窪地に埋まった。他の班はまだ樹林帯の斜面にいたために、雪崩の一部が流れ込んだだけで助かった。

現地を調査したNPO法人「日本雪崩ネットワーク」によると、雪崩の規模は幅50メートル、深さ30〜50センチ、目測で100〜200メートル流れていた。前日までの高温で溶けた雪の表面が、気温が下がって固まり、その上に積もった新雪が崩れた。典型的な表層雪崩だが、樹林帯の斜面で新雪を踏んでいたグループには、降雪もあって尾根の上部の状態は見えていなかったと思われる。

雪崩「想定外」でビーコン持たず

これは栃木県高校体育連盟が、50年以上も毎年行っている安全講習会で、25日から2泊3日。予定では27日は茶臼岳登山だったが、悪天候のためラッセル訓練に変えたのだという。しかし、誰一人ビーコン(電波発信器)を持っておらず、雪崩は「想定外」だったという。

また、栃木県教委は、この講習会が、計画書の事前提出や有識者の審査を経ずに長年行われていたと明らかにした。教育長は「安全指導が目的で、登山ではないと認識していた」といった。ただし、各高校が部活動として標高1500m以上の冬山に登る場合は、登山計画書の提出が求められているという。

司会の夏目三久「大人たちの責任がありますね」

竹内薫(サイエンス作家)「高校生が危険を感じても自分たちでは中止できない。大人たちの責任がある。まず雪崩注意報が出ているのに強行した。ビーコンを誰も持っていなかった。また、登山計画書は基本中の基本です」

夏目「ビーコンがあれば助かったかもしれない」

雪崩そのものが「想定外」だったのだから.........。