Breathing with BIT (CeBIT 2017 Opening Ceremony Japan Show Act)

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ドイツ・ハノーバーで2017年3月20〜24日に開催された世界最大級のテクノロジーエキスポ「CeBIT(セビット)」。19日に前夜祭(オープニングセレモニー)が催され、日本の安倍晋三総理大臣とドイツのアンゲラ・メルケル首相、そして両国の政府要人らおよそ2000人が列席した。世界のIT関係者が注目するなか、日本のテクノロジーに対する考え方を伝えるオープニングアクトが行われた。

華麗なパフォーマンスを披露したのは、俳優でダンサーの森山未來さんをはじめ日本のトップパフォーマー集団。NTTドコモのウエアラブル端末とWebAPI技術によってAR(拡張現実)表現が生成され、舞台上の巨大スクリーンに映し出された。誰も見たことのない幻想的なビジュアルに会場は大いに盛り上がった。

日本を代表するクリエイターが制作チームに参加

ステージのテーマは「テクノロジーと人の関係」。国際的に活躍するアーティストが制作チームに名を連ねた。PerfumeやBABYMETALの振付で知られるMIKIKOさんが総合演出と振付を担当。このほかクリエイティブ・ディレクターに菅野薫さん(DENTSU LAB. TOKYO)、真鍋大度さん(Rizomatiks Research)、ダンスカンパニーELEVENPLAYの面々など若い才能が集結。音楽は小山田圭吾さん、カールステン・ニコライさん、elvaさん、SEIHOさんが参加した。

オープニングアクトは、特製の衣装に身を包んだ森山さんの体の動きに合わせて、衣装に組み込まれたフレキシブルディスプレーが発する光とともに、音が奏でられるパフォーマンスからスタートする。森山さんの動きはだんだんと勢いを増し、激しいダンスへと転じていく。

一方、舞台上のスクリーンにはリアルの森山さんとは異なる姿が映し出される。森山さんの体内から潜在エネルギーのようなものが放出され、放射体となり、やがて多角形の装置に吸収される。続いてELEVENPLAYの5人がパフォーマンスを始めた。ステージ上に置かれたオブジェクトにはプロジェクションマッピング(立体映像)が出現。一方、巨大スクリーンの映像には魔法のようなエフェクト効果が付加された。

これらのAR表現は、パフォーマーの生体データ――心拍数・加速度・心電波形と連動している。パフォーマーは体の微弱な電気信号を収集するインナーウェア「hitoe」とNTTドコモの送信機「hitoeトランスミッター01」を装着している。生体データはトランスミッターにより外部デバイスへ転送され、WebAPIがその情報をリアルタイムに変換・可視化し、バーチャルな映像としてスクリーンに映し出した――というわけだ。

当日の様子はNTTドコモのWEBサイト「R&D magazine」にアーカイブされている。誰でも無料で視聴可能。

20年に開催される東京オリンピックを控え、NTTドコモは5Gをはじめとする通信技術の標準化を進めている。また通信方式だけではなく、さまざまなテクノロジーやアイデアの実用化にも取り組んでいる。14年に策定した中期取り組みでは「協創」を社是に掲げ、自社が創造した新技術やサービスを使い、新しい社会やライフスタイルを作り出そうとしている人や企業を応援する考えを打ち出した。

以上の方針のもと同社はCeBIT2017のオープニングアクトに技術協力を行い、ダンスとIoT技術、そして映像の新たな可能性を世界に示した。こんどはどんなコラボレーションで世界をワクワクさせるだろうか。同社の動きに注目だ。