タイを無失点で抑えた吉田だが……。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[W杯アジア最終予選7節]日本 4-0 タイ/3月28日/埼玉  どこかスッキリしない表情だった。4-0と大勝したにもかかわらず、吉田麻也からはさほど大きな達成感が伝わってこなかった。 「内容は全然。無失点は奇跡に近い。こうして勝っている時こそ足もとを見つめ直さないと。どう改善していくかを探らないといけない」  吉田の目には「選手の距離感、ボールの失い方が悪い」ように見えた。実際、タイ戦では2ライン間(MFとDF)でパスミスが多く、何度もカウンターを食らっている。  とりわけ酷かったのが2-0とリードした後のゲーム運びだろう。追加点を狙うのか、このまま前半を終えるのか、そうした意図が見えなかった日本は中途半端なパフォーマンスとなり、45分には決定的なピンチを迎えている。吉田は「呑み込みづらい内容」と言ったうえで、タイ戦で露出した課題について言及した。 「もうちょっとテンポよくつなぐべきだった。くさびを無理に入れたせいで、守備でリスクを負う格好になってしまった」  確かにスムーズなビルドアップは影を潜めた。しかし、吉田はその原因のすべてがボランチコンビにあったとは思っていない。「上手く組み立てられなかったのは、2ボランチが新しいコンビ(山口蛍と酒井高徳)だったからではないか?」というニュアンスの記者の質問に対しても、こう回答したのだ。 「それもあると思いますけど、それだけもない。いつもと選手が違うからというふうに言い切ってしまうと、それで終わってしまうので。僕もコントロールできただろうし。引き締めなきゃいけない時間帯に、自分もどっちかというと悪い流れに引き込まれた。誰かというわけではなく、そこはチームとして改善すべきところです」  吉田がタイ戦での大勝にも浮かれず警鐘を鳴らすのは、ここからが本当の戦いということを分かっているからだろう。 「一戦、一戦が勝負になる。勝点を積み上げていくしかない」  最終予選の次戦は、6月13日のイラク戦(アウェー)。「あとイエローカード1枚で出場停止」というプレッシャーもある吉田にとっては、まさにミスが許されない試合になる。取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部) 

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