人口4億人の「中国ミレニアル世代」が変える世界の消費市場

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3月上旬、ニューヨークで開催された「ミレニアル20/20サミット」には4000名以上の人々が来場し、ミレニアル世代が世界の小売業に与えるインパクトについて話し合った。

なかでも中国のミレニアル世代の人口は4億人以上に達し、決して無視できない勢力となった。中国のこの世代はネットの利用率が非常に高く、一人っ子政策の下で育ったことが他の国のミレニアル世代とは大きく違う。

中国では1979年に一人っ子政策が導入され、その後40年近くこの政策が続いた。中国で現在19~35歳の人々は、全てこの政策下で生まれた人々だ。家族の中で「小さな皇帝」とも呼ばれた彼らは、両親の愛を一身に受け、特権的な環境下で育ったのだ。

中国のミレニアル世代は政府の経済改革の流れの中で成長したため、好景気の時代しか知らず、古い世代が味わった苦難とは無縁だ。彼らにとって人生は良いもので、未来は明るいと信じている。

中国のミレニアル世代は西側諸国のような学生ローンに苦しむことは無い。両親や祖父母の世代が持ち家の場合が多いため、住宅費用の負担も抑えられている。中国の若い世代は収入の全てを思いのままに使えるのだ。

要求水準が高い中国ミレニアル世代

一人っ子として育った彼らは両親から好きな物はなんでも買い与えられて育った。さらに、祖父母たちも可愛い孫のために誕生日や結婚式、新年のお祝いを与えるのが常だった。

このような環境が中国のミレニアル世代の人格形成に影響を与え、消費者として見るとかなり手強い存在となった。彼らは要求水準が非常に高く、良い商品やサービスが迅速に供給されることを求める。

中国のミレニアル世代はインターネットとソーシャルメディアとともに育ち、一人っ子であることで、ネットを社会と交わる手段として用いる傾向が特に強い。中国人が西側の人々以上にWeiboやWeChatなどのSNSに依存するのはそのためだ。

検索エンジンのバイドゥに1990年以降生まれを意味する「90後(ジョウリンホウ)」という言葉を入れると、パンクロック風のヘアスタイルのセルフィーや破れたジーンズ、100人民元紙幣をライターで燃やしている自撮り写真が表示されることもある。

彼らは人生は楽しむためにあると考え、必死に働くことは美徳では無い。オンラインでの交流を楽しみつつ育ってきた彼らにとって、買い物は単に商品を買うことではなく、社交とエンターテインメントが合体した喜びだ。

中国のミレニアル世代は多様な側面を持っている。自己陶酔的であると同時に高い社会意識を持っている。愛国的であると同時に西洋化された価値観を持っている。古い世代に比べると個人主義的な意識が強いが、承認欲求や周囲と融合したい思いも強い。

消費者グループとして見た場合、中国のミレニアルは最も将来が期待できる世代だ。彼らは世界の小売業の未来に最も大きな影響を与える集団と言える。