来日したマイク・ミルズ監督と前田征紀氏

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 6年ぶりの新作「20センチュリー・ウーマン」を発表したマイク・ミルズ監督が来日。3月28日、AppleStore銀座で行われたイベントで、COSMIC WONDER主宰、現代美術家の前田征紀氏と対談した。

 共通の知人を通して出会ったというふたり。ミルズ監督は「パリで前田さんの作品を見て、ユーモアとそのスピリットに夢中になった」、前田氏は「(ミルズ監督の)瞑想的な要素にひかれた」と親交を結ぶようになったきっかけを話す。

 「20センチュリー・ウーマン」は、アネット・ベニング主演で、1979年のサンタバーバラを舞台に、15歳の少年ジェイミーとシングルマザーのドロシア、そして彼らを取り巻く人々の特別な夏を描いた物語。劇場公開より一足先に今作を鑑賞した前田氏は「すべての場面がすごく美しい。79年に生きた様々な人たちのストーリーも興味深かった」「(登場人物が)音楽の影響を受けて個性を作っていく感覚が懐かしく、面白いと思った」と感想を述べた。

 ミルズ監督は今作で自身の少年時代と母親との関係を描いた。個人的な物語を映画にした理由を問われると「シャイなタイプなので、自分のことを映画にする気はなかったけれど、前作『人生はビギナーズ』の経験がとても楽しかった。自分の好きなフェリーニ、アレン、トリュフォーらがやったことが自分もできることがうれしく、人間のユニークさを見せられる良い機会だと思った」と説明した。

 ジャズ、ロック、パンクなどさまざまなジャンルの音楽が登場人物たちの状況に合わせて効果的に用いられている。「初めてパンクを聞いた時に、自分が不幸でも、怒っていても、ひねくれていてもよいのだと感じ、セラピーのようだった。そこをきっかけに少しずつ自分が分かってきたような気がする」と自身の経験を明かした。

 「20センチュリー・ウーマン」は6月3日公開。