ゴルフとサッカー、出世に近いのはどっち?

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■若者よ、プロオヤジをなめるな

今回からオヤジの遊びや消費について、細かいレポートをさしていただきます。IT&IoT全盛時代の今、ついて行けないオヤジは蚊帳の外に置かれがちです。ところがどっこい、オヤジ達はオイルショックからバブル時代まで戦い抜いた、驚くべき生存術を学んでいます。ゆえにコスパのあるモノを選ぶ目利きや、消費を楽しむ技は、今の若者世代を凌駕しているのです。

はっきり言って、「若者よ、プロオヤジをなめるな」。こんな気持ちで一杯です。

こちとらは、ヌーベルキュイジーヌに踊らされ、DCブランドのバーゲンに並び、10本1000円のポッキーを食べるために、キャバクラに足繁く通ったんだ。何十年も消費文化に翻弄されているから、持っているモノが違うんだよ。そんじょそこらの、ガキには負けない。たんと読んで、プロオヤジの凄さ、奥の深さを知って下さいな。こう思えてなりません。

■第1回「団塊世代が託す、ゴルフ御政道」

第1回目はオヤジの大好物、ゴルフについてのレポートをします。そう書くと、「今の若者はゴルフなんてしない。すでにオワコンじゃん。聞きたくもない」と、吐き捨てるように言いがちです。確かにその通りです。バブル時代に約1200万人だったゴルフ人口が、今や700万人に減少したと言われています。

現在のアマチュアゴルファーは、団塊世代、バブル世代の50歳以降がメインです。あと10年ぐらいしたら、ゴルフ人口は500万人を割るかも知れません。似たような現象が、先に起きたスポーツといえば、スキー&スノボ業界でしょう。おかげで、今やゲレンデはガラガラで、思う存分パウダースノーを満喫できるというわけです。

ゴルフ業界も危機的状況と言えますが、ゴルフプレーヤー視点から見れば、コースはすいていて、料金も安く、クラブの中古市場も活況で、いいクラブが安く手に入ります。ゴルフをやるなら、まさに今なのですが、どうしてもやる気が起きない。それは誰もやらないし、遠いし、料金が高いし、時間がかかるし、上手くならないし、若い女性がしないから野郎は燃えない等、ネガティブ要因のオンパレードとなっています。

■サッカーでは「屋上でフットサル」が関の山

株の世界では、株価が上がって行く銘柄を買うことを「順張り」といいます。そして株価が下落していく銘柄を買うことを「逆張り」といいます。もちろん、株価が下がっているからこそ、「リバウンド」を狙うわけですが、そのまま奈落の底に落ちる危険性もあります。

ゴルフの世界を冷静に見つめると、今まさに「逆張り」を、すべき時期ではないでしょうか。誰もやらないからこそ、あえてやってみる。そして先に見えるものは「栄光」か「奈落の底」か、神のみぞ知ると。

というのは冗談です。すでにゴルフの逆張りを始めて、有り余る栄光を手に入れている人たちが結構います。今から紹介するお話は、私のごく親しい友人達の実話です。皆さん、60代の団塊世代で、息子を名門大学のゴルフ部に送り込み、続々と大企業に就職させているのです。

年のころは20代中頃、大企業にゴルフ部出身として入社すると、部長&役員レベルから、「コンペに出てよ」「接待に一緒に来て」「ゴルフ、ちょっと教えてよ」と、ひっぱりだこです。オヤジ世代は、まだまだゴルフが盛んですからね。ゴルフ部出身者は、体育会ですから、規律正しく上司の受けもいい。しかも都内の名門大学のゴルフ部出身が丁度いいのです。ゴルフの名門と言えば、東北福祉大学ゴルフ部ですが、そこまでの腕を会社は望んでないのです。そこそこ上手くて、協調性があり、会社の利益を第一に考えてくれる人材が、必要というわけです。

団塊オヤジなかなかやるでしょう。自分達はゴルフを通じて知り合った人脈や接待で勝ち取った契約などを、身を持って体験しています。日本の会社は、ゴルフが最も重要な社交術になっていると、分かっているのです。

この現象は戦国時代の「茶の湯御政道」と、酷似しています。武士の嗜みとして茶道が流行り、千利休が政治にまで口出しするようになりました。それを考えれば、現在は「ゴルフ御政道」の時代かも知れません。ゴルフに精通しているビジネスマンは、社交デビューも早く、出世レースもリードしがちです。通常は東大早慶上智大出身者あたりが、会社の幹部候補生になりますが、知り合いの御子息は、MARCH(マーチ、準名門私大)出身ながら、そのエリートコースにゴルフのおかげで、食い込めています。

今からでも遅くありません、お子さんにゴルフをやらせてみては、いかがでしょうか。バブル世代は、子供達にサッカーをやらせましたよね。それは順張りです。でもやる人が多くて、埋もれてしまいがちです。成人して、デパートの屋上でフットサルをやるのが関の山でしょう。出世にはあまり結びつきませんね。

■会社の経費で落ちるのはゴルフぐらい

最近、トランプ大統領と安倍首相がゴルフ外交をしました。それを真似てなのか、ゴルフ接待は、やや復活の兆しです。会社の接待交際費で経費が落ちやすいのは、ゴルフだけです。スキーやサッカー、テニスは落ちませんよ。それを考えても、ゴルフのみが唯一日本で認められている、社会的&社交的スポーツといえますね。

蛇足ですが、先日、石川遼選手が、NHKの番組「ぼくらはマンガで強くなった」に出演していました。子供の時からゴルフ漫画、「風の大地」の熱心な読者で、その漫画になんぼ支えられたかを熱く語っておりました。その「風の大地」は、1750万部を売った、大ベストセラー。原作は坂田信弘プロで、作画はかざま鋭二先生。いずれも団塊世代の人達です。石川遼選手も、実は団塊オヤジの影響を受けて、プロゴルファーを目指したのです。どうです団塊オヤジパワー、ちょっとは、捨てたもんじゃないでしょう。

そしてなんと4月4日から、その「風の大地」の作画を担当している巨匠、かざま鋭二先生と、私がタッグを組んで、「週刊パーゴルフ」誌上で、「教えて100切り先生」という連載を開始します。そちらもついでに読んでくだされって、オチは宣伝だったのね〜。

(木村和久=文)