固定観念や偏見は、ちょっとした情報から生まれやすい。中国のネットやメディア上では日本人のモラルの高さがしばしば賞賛されるが、「そうでない人」の情報がバッサリ抜け落ちてしまう。日本人は全員、いついかなる時でもモラルがあり、マナーを守ると思われてしまうと、日本人としてはちょっとしんどいのである。(イメージ写真提供:(C)Fabio Formaggio/123RF)

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 固定観念や偏見は、ちょっとした情報から生まれやすい。中国のネットやメディア上では日本人のモラルの高さがしばしば賞賛されるが、「そうでない人」の情報がバッサリ抜け落ちてしまう。日本人は全員、いついかなる時でもモラルがあり、マナーを守ると思われてしまうと、日本人としてはちょっとしんどいのである。

 中国メディア・今日頭条は26日、「われわれが日本から学ぶに値するのは、彼らの自覚性にとどまらない」とする記事を掲載した。記事の中では「赤信号を渡る人が非常に少ない」、「日本は暖房システムがしっかりしており、女性が寒い季節でもファッション性を求めて足を露出する」、「伝統を大切にしている古都京都では、和服を着た女性をたくさん見かける」、「日本では電車や地下鉄が発達している」、「歩行者は自覚的に赤信号を待つ」といった点を紹介している。

 このほかに「日本には席を譲る文化がない」との説明もあるのだが、これには少々違和感を覚える。記事は「専用座席以外、日本の若い人は高齢者に席を譲る必要はなく、日本の高齢者も年寄り扱いされるのが嫌で席を譲って欲しがらない」と解説している。少し前にネット上で「日本人は必ずしも高齢者に席を譲らない」ことが話題となったが、いつの間にかそれが「日本には席を譲る文化がない」ということになってしまったようである。決して「譲る文化がない」訳ではないし、譲ればしきりに感謝して座る高齢者だってたくさんいるのだ。

 記事はまた「われわれが学ぶべき点がある一方で、日本がわれわれに及ばない点もある」として、中国では当たり前となっている「支付宝」や「微信支付」といったスマートフォンにアプリによる決済サービスが普及していない点を挙げた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Fabio Formaggio/123RF)