パリッとキメて堂々とすれば、こんなにモテモテ(イラスト・サカタルージ)

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「チビ」「ハゲ」「デブ」といえば、男の3大コンプレックスである。どれ1つとっても、ないにこしたことがないと願う男性は多いだろう。

ところが、背が低い男性は若くして薄毛になりやすいという、実もふたもない研究が発表された。髪(神)も仏もないのだろうか。

白人男性の多い「30代から薄毛」になる人を調べると

背が低くて薄毛の有名男性といえば、ソフトバンクグループの創業者・孫正義さん、俳優の竹中直人さん・小日向文世さん、米俳優・監督のダニー・デビートさんらがいる。皆さん、屈託など感じさせずに元気に活躍中だ。

研究をまとめたのは、ドイツ・ボン大学のシュテファニー・ハイルマン・ハインバッハ教授らのチームだ。英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」(電子版)の2017年3月8日号に発表した。ハインバッハ教授らは、最初から男性の薄毛と背の高さの関係を調べたわけではない。若いうちから薄毛になる「若年性男性型脱毛症」(MPB)の原因となる遺伝子を調べているうちに、いくつかの遺伝子が、身長が低くなる遺伝子と密接に関係していることを「発見」したのだった。

同誌の論文によると、「若年性男性型脱毛症」は欧州系の白人に多くみられる。30代前半から脱毛が始まる病気だ。アジア系男性の場合は、40代頃から始まり、頻度も白人よりはるかに低い。研究チームは、若年性男性型脱毛症の白人男性1万846人の遺伝子を、脱毛症ではない1万1672人の遺伝子と比較した。そして脱毛症を発症させることに関連がある遺伝子を63個突きとめた。それまで知られていたのは40個だから、新たに23個発見したわけだ。

脱毛遺伝子のうち4つが背の成長を阻害

若年性男性型脱毛症の人は、心臓病や前立腺がんを発症しやすいことがわかっている。そこで、研究チームはこれらの病気に関係する遺伝子と、63個の脱毛症遺伝子との関係を1つ1つ分析していった。すると、「非常に興味深い」発見があった。63個のうち少なくとも4つの遺伝子が「下半身の成長を制御する」ことに関係する遺伝子だった。具体的にはビタミンDの合成や摂取を低くし、カルシウムの吸収を悪くする。骨密度が低くなり、背が伸びなくなる。若年性男性型脱毛症の人は、そうでない人に比べると、統計的に背が小さく体重が軽いことが、これで説明がつくという。

ちなみに、前立腺がんの発症と関係する遺伝子も、脱毛症遺伝子と7個重複していた。しかし、心臓病との関連はみられなかったという。

ただし、ハインバッハ教授は「脱毛症と背の低さ」の関係については、まだ慎重だ。AFP通信の取材にこう語っている。

「今回の研究では、身長の高低と脱毛症の発症リスクの定量化を行なっていませんから、身長との関連を明らかにするまでに至っていません。さらなる研究で、その疑問に答えることができるかもしれません」