スマートフォンを買い換えサイクルは2年、あるいは3年と言われています。しかし、誰もがスマートフォンを手にしている現在にあっては、環境への影響力も計り知れないレベルになりつつあります。

インドの年間電力消費量に匹敵

ちょうど10年前に初代iPhoneが登場して以来、累計70億台ものスマートフォンが生産され、そしてゴミと化してきました。10年間で製造に要した電力は968テラワットにも上ります。ピンと来ない数字ですが、世界で2番目に人口が多いインドの年間電力消費量に匹敵します。
 
携帯の生産が環境に莫大な影響を与えていることを見逃すべきではない、と専門家は語ります。バッテリーやディスプレイ、カバーなどスマートフォンの部品は多岐に渡りますが、なかでもプリント基板や半導体が環境に影響を及ぼすのだそうです。また、別の専門家も携帯電話に使われるレアメタルが、採掘段階ではコンゴで劣悪な労働環境を生み出し、精製段階では毒性のある化学薬品を用いている側面を見逃してはいけない、と指摘します。

5年に延びれば、温暖化への影響が30%減る

「寿命の短いデバイスや、不必要に早い製品サイクルによって、製造者たちは甚大な環境被害と、おぞましい労働環境を生み出している」と警鐘を鳴らすのは、環境保護団体グリーンピースのマンフレッド・サンタン氏です。
 
世界最大級の携帯通信関連見本市「Mobile World Congress (MWC) 2017」でサンタン氏は、SamsungやApple、Huaweiといったスマートフォンの製造業者が、もっと簡単に修理ができて、容易にモジュールを交換可能な製品を作るべきだ、と力説します。
 
計算によると、もし携帯の寿命が5年に延びれば、二酸化炭素の排出をその分だけ抑えることが出来るため、地球温暖化に及ぼす影響が30%も減ると言われています。

Appleの取り組みをグリーンピースも評価

ただ一方で、サンタン氏はAppleが環境保護へ積極的に取り組んでいることも認めています。例えば、同社の新社屋であるApple Parkは、1万3,000人の社員が入る規模の建物ながら電力を再生可能エネルギーで100%賄うことができます。
 
また、最近では製品のパッケージなどに使用するパルプ資源を、環境保護団体と共同で購入した森林から「自産自消」する取り組みが話題となったばかりです。
 
「我々はしっかりと考えてみる必要がある」とはサンタン氏。「新しい携帯を毎年手に入れる契約を必要としているのかどうか」
 
 
Source:THE STAR ONLINE
(kihachi)