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滋賀医科大学は、糖尿病が心臓病や脳卒中を引き起こす危険因子であると認知している国民は5割に満たないことが明らかになったと発表した。

同研究は、滋賀医科大学アジア疫学研究センターの三浦克之センター長が研究代表者をつとめる厚生労働省研究班(指定研究)のNIPPON DATA研究によるもので、「日本循環器病予防学会誌」2016年11月号に掲載された。同研究は、無作為抽出された日本全国300地区の一般住民を対象として2010年に実施された国民健康・栄養調査対象者のうち、同研究に参加した20歳以上の2,891人(男性1,236人、女性1,655人、平均年齢58.8 歳)を解析対象者として行われた。

同研究では、「心筋梗塞または脳卒中の原因として正しいと思うもの」を選択する自記式質問調査を実施。調査によると、それぞれの要因を循環器疾患の危険因子であると正しく回答した割合は、高血圧85.8%、高コレステロール血症72.6%、喫煙58.5%、不整脈49.8%、糖尿病45.1%、HDL コレステロール低値38.5%であった。高血圧、高コレステロール血症、喫煙歴、糖尿病を保有する者は、自らが保有する危険因子について、それが循環器疾患の危険因子であることを認知している割合が高い傾向が見られた。しかし、自らが保有しないその他の危険因子についての認知度は、危険因子を持たない者と変わりがなかった。

同研究により、循環器疾患(心臓病や脳卒中)を引き起こす危険因子として、高血圧を認知していた国民の割合は8割超、また高コレステロール血症の場合は7割を超えていると分かったが、その他の危険因子の認知度は未だ低いことが明らかとなった。特に、強い危険因子である糖尿病は5割以上、喫煙は4割以上の国民が認識していないことが分かった。日本では長年、高血圧を中心とした循環器疾患予防が行われ、その結果1960年代以降国民の血圧水準は年々低下し、循環器疾患死亡率も減少してきているが、今後は高血圧だけでなく、糖尿病や喫煙など、その他の危険因子の認知度も高め、個人個人が予防に努めていくことが重要であると分析されている。

(シマダマヨ)