小倉:ババ抜いた人、気の毒

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格安海外ツアーで人気のあった旅行会社「てるみくらぶ」(本社・東京都渋谷区)が27日(2017年3月)、東京地裁に破産申請した。負債総額151億円で旅行会社としては規模が大きい。では、卒業旅行など春の旅行シーズン真っ只中になぜ突然の破産申請になったのか? 番組が同社のずさんな実態を追った。

同社は、破産申請の直前まで旅行の申し込みを受け付けており、その数3万6000件(約9万人)、支払い済みの代金は99億円にのぼる。

楽しみにしていた旅行を目前で断たれてしまった利用者たちも無念だが、なかでも悲惨なのは同社のツアーを利用して現在、海外旅行中の人たち。観光庁によると、26日時点で2500人がハワイや韓国など38カ国の国と地域で旅行中で、「ホテルを追い出された」「航空券が発券されない」など、大混乱となっているという。

創業者の山田千賀子社長(66)が27日記者会見し、「お客様にご迷惑をかけて本当に申し訳ない」と声を震わせ頭を下げたが、詐欺と思われても仕方がない商法から利用客の怒りは収まりそうにない。

飛行機の空席を安く大量購入し、急成長

一体この社長はどういった経歴なのか?  1998年、48歳の時にインターネット専門の格安旅行会社「てるみくらぶ」を立ち上げた。航空券とホテルをセットで販売する格安ツアーの商法で大ヒット。さらに2003年のSARS騒動で海外旅行を控える動きが出て旅客機の空席が続出。そこに目を付けて空席を安く大量に購入し、急成長を遂げた時期もあった。

ところがネットの普及で航空券やホテルを個人で予約する人が増える一方、同社の格安商法を支えていた旅客機の空席が小型化で減少するほか、世界的な観光ブームでホテルの空室も減少し格安ツアーが組めなくなった。

そこで同社は一昨年から新聞広告による客集めを始めたが、媒体コストの経費がかかり過ぎて経営を圧迫していった。それにもかかわらず新聞広告をやめず、先週21日付の読売新聞には「現金一括入金キャンペーン」と銘打った1ページ全面広告を出していた。

司会の小倉智昭は「倒産直前に代金を払った人や海外に旅行中の人はババを抜いちゃった。気の毒ですよね」と同情したが、直前に同社からの電話で「早く代金を振り込まないとキャンセルになりますよ」と言われ、本社までお金を届けた人もいたという。これなど詐欺被害にあったも同然と言える。